第66話 それぞれの進路(前編)
※これからの話は、泥酔した筆者が自らの脳内アニメを書きなぐって完結させようという感じになります。
そんな感じなので、かなり、見るに堪えないモノになります。
誤字脱字なんて当たり前!!設定、その他諸々、支離滅裂!! 的な感じになります。
そんな話を労力をかけて読み進めようという気概のある方以外は、即、離脱してください・・・
一昨日、聖王城にて開かれた進軍会議の回想から帰還したネイアは、頭を抱えながら、魔導教団の本部の自室の机に山積みとなっている書類に一枚一枚、目を通していた。
その書類とは、カリンシャ奪還に向かうモモンに同行できる軍隊に志願した兵士達の応募書類だ。
その総数は、ゆうに万を超えていた。
ネイアは、そんな数えきれない書類を血眼な目で精査していた。
少しでも、モモンの力になる為に—
あの会議の後、ネイアは、モモンが提示した条件を満たす兵士を王都中に公募した。
カリンシャ奪還に向かうモモンに同行できる兵士は、千人。
その兵士に志願できるのは…
この戦で死んでも構わない者—
親、兄弟、子供など、近親者がいない者―だ。
この条件を、満たした者だけ、モモンに同行できる軍隊に応募できる—
そして、志願した兵士達が定員以上であった場合、つまり、応募者が千人以上であった場合は、魔導教団が厳密な審査を行い、その選出を行う—
—と、いったモノである。
この条件を王国中の兵士達、つまりは、魔導教団に属する魔導兵団、聖王直属の親衛騎士団に提示した時点で、ネイアは、ある程度、その後の状況を想定していた。
(この王都、そして、この国をその命を懸けてまで救おうとされているモモン様…
そのような御方について行きたくない者などいる筈がない…
おそらく、モモン様が提示した条件を満たす、すべての者達が応募するよね…)
—と。
そんなネイアの想定をイイ意味で…
ある意味、悪い意味で…
その想定のナナメ上をいったのが、この現状であった。
この応募書類の中には、魔導兵団に所属していない—が、魔導教団に所属している、そして、王都に暮らしている—只の一般人からの申請書類も混在していた。
つまりは、今、王都に住んでいる殆んどの者がモモンという英雄に憧れて、ついて行きたいと思っているという事だ。
その思いは、ネイアにとって充分理解できるものであった。
なぜならば、自分が真っ先に思った事であるからだ。
しかし、当の本人のモモンによりその願いは却下された。
その事に関しては、悔しい思いがあるが、モモンから、そして、シズから貰った金言によって、ネイアは自分が行わなければならない使命に気づいた。
(私は、今は、この魔導教団の教主‥‥
つまりは、アインズ様の偉大さをこの聖王国の民達に伝えていく者の代表者だ。
私が今、行わなければならない事…
それは、アインズ様がこの地に向かわされた英雄—モモン様を全力でサポートする事—)
そう決意したネイアは、モモンを助力する為の部隊の編成を必死に行っていた。
そんなネイアは、卓上に詰まれた申請書類を高速で目を通しながら考えていた。
(モモン様の助力となる為には、魔導兵団の選りすぐりの精鋭を揃えなくては…
それでも、到底、モモン様の助力になるとは思えない…
でも、少しでもモモン様の為に‥‥)
そんな葛藤をしていたネイアの脳内に、この聖王国で唯一モモンの助力になりえるであろうこの聖王国最強の一人の戦士の顔が浮かんだ。
(・・・・。まあ、あの人なら、私が止めてもモモン様について行こうとするよね…。
!!!。そうだ!!! あの人なら‥‥)
その時、ネイアの脳内で豆電球がピカッと光った。
王都から数キロメートル離れた荒野にその馬車はあった。
その馬車は、この聖王国の王族のどの馬車よりも大きかった。
そして、豪華であった。
荷台を引いている巨大な漆黒の馬、そして、その馬が引いている荷車もレメディオスが見た事がない程、いや、実際、見た事がない壮大な造りの馬車だった。
その馬車を目の前にして、傍らにいたそれまた、絶世の美女にレメディオスは問う。
「こ、これが、お前の馬車か?」
「そうですわ。」
「随分と、豪華だな…」
「そうですか? 私にはこれが普通サイズだと思いますが?」
「!!!」
その言葉を受けてレメディオスは、この武器商人が只者でないと理解した。
(こ、このようなモノが普通だと…
明らかにこの女、普通ではない。
本来であれば、関わりたくない人種だ。
しかし、この者は、あの聖剣よりも強い武器を持っていると言っていた・・・
私は、モモン様の力になる為に、少しでも強くならなけらばならないのだ。
それには、もっと強い武器が必要だ。
この鈍らな聖剣よりも、もっと、もっと強い武器が…)
「それで、お前の言うこの聖剣よりも遥かに強力で、そして美しい武器とやらは、
この中にあるのか?」
「そうでございますわ。それではどうぞ。」
謎の武器商人、ソリュウ・シャン―に扮したソリュシャンは、そういうと馬車の荷台の入り口を覆っている布をたくし上げ、その中へとレメディオスを誘う。
レメディオスはその言葉に従うまま、その荷台の中に足を踏み入れた。
一歩、荷台の中に入ったレメディオスは、その目の前に広がる光景に言葉を失う。
そこには、外観から想定できる以上の漆黒の空間が広がっていた。
「な、何なんだ!? ここは!?」
レメディオスは、思わず声を上げ、傍らに控える謎の武器商人に問う。
「あら、ご存じではないんですか?
強大な力を宿す武器はこのような空間に保管しなければ、安心できませんのよ?」
レメディオスは、その言葉を受けて半ば納得した。
(た、確かにそうだな…
私が所持しているこの聖剣も、私が所有していなければ、聖王の城の宝物庫の中、厳重な監視下に置かれて保管されていたであろうからな…)
そう納得したレメディオスは、その漆黒の空間をものともせず、前に歩みだす。
暫く歩みを進めると、レメディオスの前に豪華な台座に立てかけられた漆黒の巨剣が聳え立っていた。
「こ、これは・・・」
レメディオスは、その漆黒の巨剣を前に体と声を震わせながら、謎の武器商人に問う。
「これが、貴方様にお勧めしたかった剣ですわ。
その名も魔剣、『業火』。」
「ま、魔剣だと!!!」
「そうですわ。そんな聖剣よりも遥かに強く美しい武器ですわ。」
「そんな話は聞いていないぞ!!
確かに、私は強い武器が欲しいとは言ったが、私は聖騎士だ!!
魔を宿す武器など願い下げだ!!」
「そうですか…。そういう事ならばこちらは構いませんわ。
こちらも商売ですので、お客様に無理にお勧めすることはしませんわ。」
謎の武器商人、ソリュウ・シャンはそう言いながら、手に持っている扇子で顔を覆った。
そんな中、レメディオスは、謎の武器商人に強く言い放ちながらも、その巨剣をマジマジと見る。
いや、その巨剣が聳える台座の先にある、あるモノをマジマジと見ていた。
「おい、これも売り物なのか?」
そのあるモノに目を奪われたレメディオスは、ソリュシャンに聞いてきた。
「はい、それも私が販売しております。」
「そうか!是非、これを売ってくれ!」
「いいですが、それはかなりのお高いですわよ…」
「構わない!! 金なら幾らでも出す!!」
「そうですか、それならそのお値段は・・・・・」
ソリュシャンからその価格を提示され、レメディオスは、唖然となった。
「お、お前、なんだ!その金額は!? そんな金額、聖王国の全財産でもたりないではないか!!」
「いえ、いくらでも出すと言われましたので‥‥
それにこれでもサービスしている金額なのですが‥‥」
「・・・・・・・・・・・・・・」
当然、そんな金額を用意できないレメディオスは、無言となる。
しかし、目の前にあるどうしても欲しいモノを前にして、ソリュシャンに向かって懇願した。
「なら、出世払いというのはどうだ?
今は無理だが、必ず、返済する。
私には、どうしても今、強力な装備が必要なのだ。」
そのレメディオスの懇願に、ソリュシャン―いや、謎の武器商人は一考した。
「そうですわね。それでは、レンタルというのはどうでしょうか?」
「レンタル?」
「はい。私も商売人ですので、こんなに強大で美しい武器を倉庫の奥に眠らせているのは、勿体ないと思っていましたわ。
ならば、使用したいと言って下さる方に安価で貸し出して、この武器がいかに素晴らしいのかを証明してほしいとも…」
「そうか、ならば、私がその役を買って出よう!!
それで、いくらなら貸し出してくれるのだ!!」
「そうですわね…。
今回は、特別大サービスをさせて頂きますわ。
お金はいりません。
しかし、私から条件を付けさせて頂きます。」
「なんだ?その条件とは?」
その条件を聞いてきたレメディオス向かって、ソリュシャンはその条件を提示した。
「なんだ、そんな事でいいのか?
それは、こっちとしても望むこと…
いいだろう。これで交渉成立だな‥‥」
レメディオスのその言葉を受けてソリュシャンは扇子で顔を覆いながら、その内で顔を歪めながら愉悦に浸っていた。
(バカだわ。この女。この世界中で一番バカなんじゃないかしら…)
ネイアは、この条件を王都中の兵士達に提示した時、頭の中である程度の予想がついていた。
そのネイアの伝令が王都中を駆け巡る
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