第49話 女の会議


※2021年、明けましておめでとうございます!!

 こんなモノをここまで読んで下さり、有難う御座います。

 毎度の事ながら、泥酔して書いてます。

 もはや、足腰が立たない程、飲んだくれてます。

 今から、妄想脳内アニメをただ、稚拙な文章に起こしていきますので、

 あらゆる誤字、脱字、設定間違いが多発すると思われます。

 そういった苦行に耐えられない方は、即離脱する事をお勧めいたします。

 後程、酔いが薄れた時に、大幅、修正をしたいと思います。








 聖王の別邸、いや、その場は明らかにその場所ではなかった。


 煌びやかな装飾、なによりその別邸の外観に収まらないであろうその荘厳の雰囲気を醸し出した広々とした空間は、イビルアイが生きてきた中では、先日訪れた魔導王の城以外では見た事がないモノであった。


 そんな応接室の重厚な長机の前に両端に置かれたこれまた、見た事がないようなフワフワのソファにイビルアイは座っていた。

 

 そんな中、イビルアイの対面のソファに、絶世の美女―アルベドがゆっくりと腰を掛ける。


 「‥‥‥」


 イビルアイは、そんなアルベドを観察するように黙ってジーと注視していた。


 「貴方が王国の『青の薔薇』の魔法詠唱者…。『ヴァンパイア』のイビルアイでいいかしら?」


 ソファに腰かけたアルベドは品定めをするかのような目でイビルアイを見据えて口を開いた。


 「ああ。たしかに、私はそのイビルアイで間違いない。」


 「そお…」


  そう言ったアルベドの態度は、先程まで、モモンの前でとっていた従順の淑女のような態度とは逸脱していた。

  まるで女帝のような太々しい態度を醸し出していた。

  そんなアルベドの対応を観察したイビルアイは、現状の状況を瞬時に察した。


 (そうか…。そう言う事か…)


  そう思ったイビルアイは、先制攻撃をかますべく、口を開く。  


 「貴様、『ナザリック』でも高位の者であろう?

  そんな者が、『自分のご主人様』の名を間違えるとは、如何なものかと思うがな…」


  イビルアイは先程、モモンと魔導王の名を間違えたアルベドを辱めようと攻撃、いや、口撃を仕掛けた。


 (ドジっ子キャラを演出していたかもしれんが、ここは女の戦い…

  攻められる時に、攻められるだけ攻めさせてもらおう…)


 「!!!。・・・・・・・・予想通り、『ナザリック』の内情に随分、詳しい様ね…。

 そうね。私は階層守護者統括、アルベドよ。

 アイ―いえ、モモンガ様から『ナザリック』の管理を任されているわ。

 貴方は、『ナザリック』の事を一体、誰に聞いたのかしら?」


 そう聞いてきたアルベドの表情は笑ってはいるが、その瞳は赤く輝き、明らかに殺意が漲っていた。


 「さあ、誰だろうな?」


 そんなアルベドの殺意をイビルアイは軽くいなす。


(この女、やはり、モモン様のハーレムを取り仕切るお局様的存在であったか…

 実際、あのモモン様の騎獣の名など知らんし、この交渉の主導権を握る為にも、うやもやにしておいた方が得策だろう…)


 そう、『ナザリック(モモン様のハーレム)で、私がモモン様の第一夫人(嫁)になる』という話のな…


 「‥‥まあ、いいわ。貴方の要求は判っているわ。貴方がモモンガ様とどのような関係になりたいのか、をね。」


 「!!!」


 (なんだ?モモンガ様?ナザリック(ハーレム)内のモモン様のニックネームかなんかか?)


 「・・・・・貴方の要求は、モモンガ様と血縁関係になりたいという事でしょう?」


 「!!!!。‥‥まあ、そうだな。話が早くて助かる。要は、私はモモンガ様の一番になりたいのだ…」


 「‥‥。貴方、それがどんなに不相応な要求か、分かって言っているのかしら?『ナザリック』内でも、そのポジションに憧れる者達は大勢いるのよ。」


 「そう言うお前こそ、そのポジションを狙っている一人ではないのか?」


 「そうね。そういう願望はないと言えば嘘になるけど、私が本当に望んでいるポジションではないわね。」


 「?。お前が望んでいるポジションとは、一体、何だ?」


 「そんな事よりも、貴方の要求の話が先よ。貴方が、例え『ナザリック』の一員になったとしても、『ナザリック』は、新参者には厳しい所よ。

貴方程度、すぐさま命を落とす可能性があるわね。

あら、ごめんなさい。貴方、すでに死んでいるのよね。

すぐさま消滅すると言った方がよかったかしら。」


 「‥‥。私には脅しは効かんぞ。『ナザリック』の一員になる覚悟はすでにできている。そして、私がモモンガ様の一番になる事は絶対だ。」


 「‥‥。まあ、貴方の覚悟は理解していたわ。何せ、あんな事までしてモモンガ様の寵愛を受けようとしたのだから。」


(まさか!?この女、私があの『銀同の揺らめき亭』の主人と行っていたあれやこれやの行動を諜報していたのか⁉)


 「ハッキリ言って、貴方のとった行動は、私から見たら愚策の骨頂だったわ。

  でも、そうね…。

  モモンガ様を想い、後先考えない貴方の行動には、少し共感を覚えたわ。」


 「!!!」


 (アレ!? この女…。実は結構イイ奴じゃないのか⁉)


 「しかし、それとこれとは話は別よ。貴方は、『ナザリック』の秩序を乱そうとしているわ。いえ、すでに乱しているわ。」


 「そうだな…。私の存在が『ナザリック』たるモノをある意味生み出した原因だからな…」


 「!!!」


 「どうした?」


 「い、いえ、今置かれているすべての状況を把握しただけよ…」


 「そうか。それでは、私の望みは『ナザリック』に入り、モモンガ様の一番になる…。それだけが望みである事は分かってもらえたと思うが…」


 「‥‥そうね。貴方の『ナザリック』入りを、私は歓迎しましょう。

  しかし、モモンガ様には、決してその話はしないでくださらないかしら…」


 「‥‥何故だ?」


 「モモンガ様は、長年連れ添ったかけがえのないモノ達に、固執しているの…。

  だからこそ、その忌まわしい記憶を呼び覚まさないように振舞ってくれないかしら。」


  アルベドは、天女の如き、神々しい表情を浮かべ、イビルアイに懇願した。


 「なんだかイマイチ分らんが、いいだろう…。」


 そんなアルベドの懇願を了承した事でその会議は終了した。


 そして、イビルアイは、再び、ポツンと一人その荘厳の応接室のソファの上に待たされる。


 暫くすると、誰も居ないその部屋のドアがゆっくりと開いた。


 「イビルアイ。少し…。待たせてしまったかな…。」


 そう言い放った者は、聖王の別宅の部屋としてはあり得ない大きさのドアを押し広げ、入ってきた。


 その者は、紛れもなくモモンであった。


 自分のシチュエーションとは、これまた、かなりかけ離れているが、荘厳に広がった空間に二人きりという状況にイビルアイは、かなりの、いや、極限状態の興奮を覚えていた。

 

 (コ、ココか⁉ここがモモン様と私が初めて結ばれる場所になるのか⁉)


  そう考えたイビルアイは、周りの状況を分析し、瞬時に脳内でシミュレーションを行っていた。


  環境:不良


  確かに、こんな幻想的な空間でモモン様と初体験をするというのは、ある意味理想的な展開であろう。

  しかし、その場には、ソファと長机、そして広々とした空間に所々配置されている重厚な家具しかない。

  そう、肝心なベッドがないのだ・・・

  そんな状況の中、しかも、まったくそういう経験のない私が、どれ程、その熟練者でなければ使えこなせないアイテム達を使えるのであろうか‥‥

  

  心構え:絶好調


  いや、そんな事を考えている状況でもないか‥‥

  これからは、あのアルベドのようなムチムチプリンな女達を相手にして、『ナザリック』でのし上がらなくてはならないのだ。

  モモン様が私を如何に愛しているとはいっても、お優しいモモン様は決して、そんな有象無象の女達を無下にはできないであろう。

  しかし、私は、そんな有象無象の者達を跳ね除けて、絶対、モモン様の一番(嫁)になってやる!!!

  


  シチュエーション:良


  まあ、なんだかんだあったがモモン様との紆余曲折を考えてみれば、この程度の事、嬉しい誤算というか、これから燃え上がるお互いの愛の営み為のスパイスとしては、最良であったか…

  ならば、このイビルアイ、そのすべてをモモン様に捧げて…


 ―と、精神異常者的な思考を行っていたイビルアイであった。


 「イビルアイ。お前の意向はアルベドから聞いた。

  それでは、契約をしようじゃないか。」


  モモンのその言葉にイビルアイは、末期的な思考から帰還する。


  「契約…ですか?」


  「ああ。契約だ。お前が了承するのであればだが?」


  「は、はい!!勿論です!!契約でもなんでも私は受け入れます!!!」


  そのイビルアイの言葉を聞き、全身鎧に包まれたモモンの瞳にピキーンと輝く赤い光が灯った。






  


 

 

 




 

 












 

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