第4話スライムって女の天敵だよね、ありがたや~

「ふう、さて、おーい!起きろセレス」

「んん~、あと五年・・」

「長いわ!待てるか!今だ!今起きろ!」


 俺はセレスの枕を奪いそれをたたきつける


「何!するのよ!乙女の寝顔に枕を投げるなんて!」

「うるせぇ!乙女っていうのはな、よだれ垂らして寝ないんだよ!」

「よだれ?あっほんとだ、それとこれは別よ!」


 よだれを袖で拭きながら朝からやかましく怒るセレス


「袖で拭くな!洗面所にタオルがあるだろうが!あぁ寝癖すごいな~」

「あんたは私のお母さんか!余計なお世話よ!」

「あぁ、なんだと!このなんちゃってお嬢様が!」

「なんですって!あんた今度こそは覚悟してなさい!あっこら魔法を使わないで!いや!今下着付けてないから!」


 ほう、パンツをはいてないのか……

 俺は発動中のビエントで下から風を吹かす力を強くする。



「ちょっと!なんで風強くなってるのよ!コラ!やめてやめて!やめろって言ってんだろうが!」

「ぶべしっ!」


 俺が少しいたずらしていると本気で怒ったらしいセレスがまたもやあのオブジェを投げてくる

 そして今回も見事に俺の顔にヒットする

 そして、さらには倒れた俺にセレスが馬乗りに乗っかってきて


「覚悟してなさい、今日という今日は私の恐ろしさをその身に」

「お、おい、降りろ」

「いやだわ!今日こそはあんたを逝かせるんだから!」


 いかせるの言い方がおかしい!まさかあれか、性的なほうのではなく、生的な方の逝かせるなのか!?

 俺はこの瞬間に叫びだす。


「誰かー!誰か来てくれー!」


 この体制で魔法を使えば怪我をするのはセレスになるため魔法は使えずおれは誰かを呼んだが、

 やってしまった

 俺はオブジェを投げられたさいに自分のベットに倒れて、その上にはセレス

 ベットで男の上に乗る女の図がみんなの頭にもできただろうか?

 なら事情を知らない第三者から見たら、これは何をしているように見える?

 つまりはそういうことです。


「はい、なんでしょ・・・」


 半裸の女にまたがれる男の図をみて固まる宿の人


「・・・」


 そして、あたりに散らばるものをみて何かを想像する宿の人


「・・・」


 やがて顔が赤くなり、その宿の人(女性)は頬を赤らめて


「そのこれは」

「し、失礼しました!お、お楽しみを!」


 俺が言い訳を言う前に

 バンっと扉をおもいきり閉じる

 何が起こったのかわからないといった様子のセレスは首をかしげて


「どうしたんだろう?今の人」

「このバカエルフが」

「なんですって!」


 セレスのビンタが俺の顔に命中する。


「あぁ、確かにもらったよお兄さん、ところで顔どうしたんだい?」

「聞かないでください」


 俺は先日の酒場のおっちゃんに金を返し

 おっちゃんは不機嫌そうなセレスと顔が腫れに腫れている俺を見て


「男はつらいよな?」


 おっちゃん!あんたいい人だよ!


「は、はい、ではこれで」

「おう、またくるんだったら少しまけとくよ」


 本当に人がいいおっちゃんにあいさつして俺らは今日もモンスター狩りをするためにハラハーラ平原へと向かう

 ところでこの町だがここはトント王国の領地でも端のほうでリブレという街だ。

 様々な商業が盛んでこの国の経済の良さがよく分かる

 きっとこの国の王が優秀なのだろう


「ねぇ、ところでさ」

「ん、なに?」


 セレスはハラハーラ平原に着くと俺の前にでて


「私もモンスター倒してみたい!」

「倒せばいいじゃん」

「手伝ってくれないの?」

「なんでさ、そもそも武器とか持ってるの?」

「うっ、ない」

「それじゃ、どうやってモンスター倒すんだよ。仕方ないな。俺のダガーナイフ貸してやるからなくすなよ。」


 俺がそう言いながらセレスに俺のダガーナイフを貸してやる。

 セレスはパァっと表情が明るくなり

 嬉々として俺のダガーナイフを受け取り


「ありがと!」


 笑顔でそういう


「おう、お前も自分の酒代の分くらいは稼げよ。

「うん!いっぱい倒していっぱい稼ぐ!」


 ハラハーラ平原に着くと

 早速セレスはスライムに襲いかかるが

 攻撃が霞むばかりで特に直撃する様子もないので、一旦放って置き

 俺はセレスに当たらない距離から昨日のように一か所に集めて爆破を繰り返す。

 俺が昨日と同じ作業をしていると


「キャー!ちょっとやめてよ!やっ!」


 いまだに最初に目に着けたスライムを倒せずに苦戦するセレスの姿を見て、そして見なかったことに据る。

 もちろん目をさらしたのには理由がある。


「あっちょっと目そらさないで!助けてよ!」

「だってよ、お前、服」

「えっ?」


 セレスはスライムにつかまり食されている最中で、スライムは物を溶かして食べるため、一番最初に溶けるものは分かるだろう?

 ってことでサービスタイムだな

 一旦目をそらしはしたが、しかしやはり俺も男だ。

 俺はその場に座りセレスを見る


「た・す・け・ろ!」


 そういうセレスを無視してガン見みする。


「ねぇ~お願い助けて」


 片手間に他のスライムを処理しながらもセレスを凝視する。

 主に胸や太もものあたりを


「う~、じろじろ見ないで~」


 もちろん無視して、じろじろとなめ回すように見る。


「分かった!もう、もう物投げないから!殴らないから!酒も飲まないから!助けて!もう限界!あぁ服が!」


 そう言ってくるセレスに向かって俺は心底思った正直な返答をする。


「嘘だな!」

「いいから!たすけろー!」


 俺は仕方なくセレスを助けてあげる

 手を叩きながらセレスに確認するように言う


「暴力と酒禁止な~」

「嘘に決まってるでしょ!バーカ!ちょっと、なんでマリオネットを使って・・いやぁ!スライム近づけないでごめんなさい!ごめんなさい!」


 むかついた俺がスライムを引き寄せているとセレスが尋常にならないくらいビビるのでやめてあげて倒したスライムの魔石を昨日の倍以上もって帰った。

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