ぬっちょりぬちょぬちょにゅ あっさり新事実
「ふざけてるの。私の恩人たちを吹っ飛ばして一緒に魔王討伐しに行く。わけのわからないこと言うんじゃないわよ」
神様はそんな桜の様子を見て、一瞬真顔に戻ったが笑う。
「そうか」
そう言うと彼女は地面に手を当てた。何やらぶつぶつと唱えている。天使の羽がかけて、目から血の涙を流す。だがその口元はまがまがしい笑顔が張り付いていた。
「そいや」
激しい光が地面から巻き上がる。目を開けるとそこには何十人もの人が惚けた顔で立っていた。
「これでいいだろ」
「ここはいったい。さくらちゃんどうしてそんなぬるぬるのに」
「おじさん…おばさん、…」
「じゃぁ魔王討伐行くぞお前たち」
ふざけている命が簡単にこんなに簡単に。尊厳も何もないじゃないか。
「釈然としないようだなもみじ。いいじゃないか生き返らせたんだから。それともなんだこいつらが死んだままでもよかったのか。なぁさくら」
桜たちに向かって手を向ける。凄まじいエネルギーがその手のひらにたまっていく。
色々と言いたいことがあったがその言葉を飲み込み代わりに聞く。
「なんで私たちが魔王退治なんかしないといけないのよ」
「お前が弥山鹿太郎の娘だからだよ」
「は?」
唐突に出た父親の名前に頭をトンカチで殴られたような衝撃が走る。なんで父親の名前がここで出てくるんだ。
「お前の親父はこの世界に来たんだよ」
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