ミドルフェイズ②(シーン7~8)
≪ミドルフェイズ≫
〇シーン7:もう一度、あの夢を
◆解説1
田舎町にある『峯坂診療所』へと向かうシーン。
PC①の住む町からは電車で行く必要があるものの、特に迷ったり判定を必要とすることはない。
▼描写1
——アナウンスと共に扉が開く。
普段感じるビル街の風とは違う空気が、午後2時半の太陽の光と共に吹いてきた。
地図を見ながら歩けば、その建物はすぐに見つかるだろう。
『峯坂診療所』。少し古ぼけた建物は、あのセピア色の夢に少し似ている気がした。
▼台詞:記憶の中の少女
「ここって……」
(答える)「うん、どうだろう……わからない、けど」
「でも、わたしがいったらいけない気がするんだ」
「ごめん、でも。 ここでちゃんとまってるから」
◆解説2
『峯坂診療所』の峯坂隆文と会話をするシーン。
天を担当した医師は彼であり、彼から三澄天の描いたマンガを渡される。
▼描写2
静かな病院内に足を踏み入れる。
設備自体はしっかりと整い、振るいながらも綺麗に掃除のされた院内は、何処か懐かしい気持ちを掻き立てる。
そうして少し見渡していると、奥の部屋から顔を出した男性に声を掛けられる。
少し驚いたような表情の、いかにもな町医者という風体の老人は、キミの顔を見つつ言った。
▼台詞:峯坂隆文
「いらっしゃい、外来は受付からね」
(三澄天の名前を伝える)「! キミ、彼女の友達かい?」
(はい)「……そうか」
「懐かしいね。それは、私が救えなかった名だよ」
「今でも悔やんでいる。こうして腕を磨いた今なら、余計にその重さが分かるよ」
「キミ、名前は何ていうんだい?」
(名前を答える)「……やっぱり。彼女が、最後に遺したものがあるんだ」
「両親に渡そうと思ったんだけれど、『これは先生にあげる!』って言われてしまってね、はは……」
「詳しくは分からないが、キミが来た理由はこれだろう?」(古ぼけたノートを渡す)
◆解説3
PC①がマンガを読み進めるシーン。
▼描写3
水性ペンで書かれたタイトルは、滲んでしまってもう読む事ができない。
ページをめくる。年相応の、けれどもクラスで少しだけ絵が上手かった彼女の、生き生きとしたクレヨンの色彩。
セピア色とは正反対のそれが描き出すのは、まるでお伽噺の様な。勇者が虹色の獅子やガラスの竜を倒し、姫を救い出す物語。
勇者の名前は、[PC①の下の名前/カタカナ]。
そして、姫の名前は——
▼台詞:峯坂隆文
「……最初にキミを見た時から、そうじゃないかと思ってたけどね」
「この漫画に登場する[PC①の下の名前/カタカナ]、これは多分キミの事だろう?」
「天ちゃんは元々、闘病生活を頑張るための娯楽として漫画を描き始めたと、両親が言っていてね」
「彼女はきっと、誰かに救い出して欲しかったのかもしれない」
「勿論、幼い時の君達にどうにかできる様な問題じゃないだろうね。ただ、それでも……」
「今のキミは、そうするつもりなのだろう?」
(答える)「それはキミが持って行ってくれ。私が貰ったのだけれど、キミが持っていて然るべきものだよ」
◆結末
峯坂に礼を言い、院長室をあとにする。シーンを終了すること。
〇シーン8:望まれた御伽噺(マスターシーン)
◆解説
このシーンでの描写は、シーン1でPC①が見た夢の回想である。
▼描写
——夢を見ていた。
そう思ったのは、流れていく風景が色褪せて見えるからだろうか。
いつの夢なのか、どんな夢なのか。
そんなことを問いかけても、セピア色の『ソラ』はただ微笑んで、何も答えを返してはくれなかった。
……時間が止まった、ある幼き日の御伽噺。
助けるなんてことは、強大な竜に立ち向かうなんてことは、あの日の少年少女にはできなかった。
けれど、今は——
そうして、この色褪せた世界は幕間を終えた。
◆結末
回想を終え、シーンは現実へと戻る。シーンを終了すること。
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