ミドルフェイズ①(シーン3~5)

≪ミドルフェイズ≫

〇シーン3:遠い日の思い出

◆解説1

PC①が記憶の奥の少女について思い出そうとするシーン。

服装に関しては、特に提案がなければ「新しく買いに行った(財産点消費なし)」や「元々家にあったお下がりを着せた」で良い。

PCがUGNなどを頼ろうとする場合、少女は他の人に自分の事を知られることを怖がる素振りを見せる。

▼描写1

——閑話休題。

取り敢えず、彼女の服は調達できた。流石にお伽噺のようなドレスを着せて出歩くわけにもいかない。

その間に、キミはある可能性に思い至った。夢で見たという事は、もしかしたら過去に何かヒントがあるのでは?

写真、動画、その他色々……何処かにヒントは無いものだろうか。

▼台詞:記憶の中の少女

「なぁに、それ?」

(写真、動画などと答える)「それが、きろくっていうもの?」

「わたしも、さがすのてつだう!」

「あっ、これ、PC①のしゃしん? わたしとおなじくらいかも、ふふ」

◆解説2

記録と記憶を辿り、思い出そうとしてみる。

目標値6の<意志>判定に成功した場合、少女について思い出すことは出来ないが、自分の記憶にほんの少し違和感を覚える(失敗した場合、*の付けられた文章を飛ばして描写すること)。

その後、少女は何か(『シックス』の気配)を感じ、外に飛び出していく。

▼描写2

駄目だ、やはり何も思い出せない。

*しかし、同時に妙な感覚がキミを襲う。ふとした違和感、記憶の中に、何処か空白があるような……

▼台詞:記憶の中の少女

「……むむむ、だめだ。やっぱりわかんないよ」(その場にへたり込む)

*「?どうしたの、PC①?」

*(違和感を伝える)「うーん……? わたしはそんなことない、かなあ」

「でもやっぱり、なにもおぼえてないのにおもいだせるはずもないよね……」

「……?」(立ち上がり、外を見ている)

(どうしたのか、と問う)「なんか……いやなよかんがするの」

「こっち!」(外に出て行ってしまう)

◆結末

外に出てしまった少女をPCが追いかけたら、シーンを終了すること。


〇シーン4:暴走する夢の色

◆解説

出現し暴れる『シックス』を鎮圧するシーン。

エネミー「シックス:レオン(エネミーデータの章参照)」1体と戦闘になる。このエネミーの正体は従者であるため、倒されると即座に消滅する。

配置はPC①とエネミーでそれぞれのエンゲージ、彼我の距離は10mである。

なお、少女は戦闘から除外され、如何なる効果の対象にもならない。

▼描写

少女を追いかけていく。

人混みを抜け、路地に入り、入り組んだ道を進む。

ふと、キミは気が付くだろう。この嫌な気配、背中がざわつく感覚は——間違いない、≪ワーディング≫だ!

少女が足を止める。其処には、獅子が居た。

何処か幻想的で、子供のお絵かきの様な色彩の獅子。ソレはキミと少女を見つけると、低い唸り声をあげて襲い掛かってくる。

▼台詞:記憶の中の少女

「あれは……!」

(知っているのか、と問う)「分からない、けど……もしかしたら、知っていたのかも」

「頭が痛い……っ、何か、思い出せそうだけど……!」

▼台詞:獅子

「Grrrrr……aaaAAA!!」(唸り声を上げ、襲い掛かる)

◆結末

エネミーを全滅させたら、シーンを終了すること。


〇シーン5:クロスロードに住む隣人

◆解説1

『シックス』について少女が思い出すシーン。

PC①が巻き込まれたことに責任を感じ、少女はその場から逃げ出してしまう。

▼描写1

それが姿を消すと同時に、≪ワーディング≫が晴れる。少女は蹲ったまま、じっと獅子が居た方を見つめていた。

▼台詞:記憶の中の少女

「おもい、だした。あれは……」

「あれは、『シックス』。たぶんだけど、わたしをねらってる、とおもう」

「それで、じゃまになるあなたをたおして、わたしを……」

「……ごめんね。こんなことにまきこんで、じゃまなのは、わたしのほう、だよね……」(その場から逃げ出す)

◆解説2

少女を追いかけても、人ごみに紛れてしまい見つけ出すことは出来ない。

PC①が少女を探していると、"プランナー"都築京香に遭遇する。

▼描写2

路地裏から駆け出した少女を追いかける。

しかし表通りは人の数が多く、背の低い彼女では紛れてしまえば見つけることは困難だ。

人の波を縫い、走る。

そうして、背の低い少女の影を見つけ……此方に気づいたように、振り向く。

その少女は、探していた彼女と違い落ち着いていた。艶やかな黒髪と温和な笑みから、底知れぬ雰囲気が漂う。彼女は——

▼台詞:都築京香

「……あら。 御機嫌よう、PC①さんですね?」

(何故知っているのか、と問う)「ふふ、ええ。プランの一環として、前々から貴方に目を付けていましたから」

(誰だ、と問う)「都築京香と申します。どうぞ、よろしくお願いしますね」

「さて。 あなたが探すべき少女は、私ではありませんよね」

「彼女を探し、彼女を思い出したいのであれば」

「まず先に……貴方の過去を思い出す必要があります」

「彼女は、貴方の過去の記憶そのものなのですから」

◆結末

風が吹き、キミは目を細める。次の瞬間には、都築京香はその姿を消していた。

PC①が再び少女を探し始めたら、シーンを終了すること。情報収集シーンに移行する。

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