第三章:殺意の侵食
【4】
本当に、世の中何が起こるかなんてわからないものだ。
普段通りに仕事へ向かい、その途中で事故に巻き込まれることはあり得る話だし、家の中にいても何かの拍子につまずいて手首を骨折する可能性だって、誰にでもある。
逆に、たまたま拾った宝くじが当たり、大金を手にするようなことも、無いとは言い切れない。
そう考えると、普段あまりにも依頼が入らずただ無駄に一日を消費し続けているだけの探偵の元へ唐突な依頼が舞い込むというのも、あながちあり得ないことではなかったということだろう。
本当に、どこで何が起こるかわかったものではない。
神川たちとライヴ会場を後にした絵夢は、目の前に置かれたエビドリアを見つめなからしみじみとそんなことを考えていた。
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