第三章:殺意の侵食
あれから会場を離れた絵夢たちは、神川の提案により夕食を共にすることとなった。
神川がたまに利用しているという店に案内され、あまり目立つことのない奥側の席に身を落ち着けた。
時刻はもうすぐ午後七時。
店内はそれなりに繁盛している様子で、カップルや家族連れの姿が多く見えた。
テーブルの上には、既にそれぞれが注文したメニューが並び、ほとんど隙間のない状態となっている。
これが普通の食事会等であれば、他愛のない会話を交わしながらスムーズに食事をすることができたのだろう。
しかし、今この場にいるメンバー全員が中途半端な呪いにでもかかったかのように、その動きを止めていた。
「……すみませんが、今、何とおっしゃいました?」
エビドリアから正面に座る神川へ視線を移し、絵夢は慎重に口を開いた。
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