第三章:殺意の侵食
【3】
一通りの手続きを終え、絵夢は一人裏口へ続く通路を歩いていた。
周囲にはスタッフの姿は無く、代わりに警察の動き回る姿ばかりが見える。
殺人事件が起きた現場だ。
これからしばらくは立ち入りを禁止されてしまうのだろうか。
(でも、マンションとかで殺人が起きても、マンションそのものが立ち入り禁止にされるわけじゃないよなぁ)
ならば、今後も敷地内や一部の部屋には普通に出入りできるということになるのか。
(それとも、捜査が終わった場所から随時開放するのかも)
作業を進める捜査員たちを横目で眺め、ゆっくりと階段を下る。
凶器となった針の話を思い出し、無意識に足元に視線がいく。
こんな場所に落ちているとも思えないが、絶対にないとも言い切れない。
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