第二章:殺意の蹂躙
「ごめんなさい。あたしのせいでこんなことに巻き込んじゃって……」
僅かに目を伏せ、困った様に呟く日向。
そんな彼女の突然の謝罪に、絵夢は何故謝られたのかわからず首を傾げた。
「あたしが調子にのってこんなとこまで連れて来なかったら、絵夢さんたちまで事件に巻き込まなくて済んだのに……。本当にごめんなさい」
「いや、それは気にしなくて大丈夫ですよ。どのみちライヴに来た時点で似たような状況になってたでしょうから」
今も観客席にいた人たちは何らかの取り調べを受けているのかもしれない。
あれだけの群衆の中で長時間束縛されるくらいなら、ここにいた方が個人的にはまだマシだ。
「日向ちゃん、立ってても仕方ないから座ってた方が良いわよ。なんだか長くなりそうだし」
まだ何か言いたげな様子でうつむいていた日向へ、影宮が声をかけた。
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