第二章:殺意の蹂躙
「あの、的場さんが殺されたというところまでは理解できましたが、光野さんも殺されたというのはどういうことなのでしょうか? さすがにあれは、一見して事故にしか思えないのですが……」
光野の件に関してはどこか腑に落ちない部分はあるが、表面的には事故にしか見えないのだ。
その絵夢からの問いかけに、霧洲は意味深な視線を返してきた。
「雨池さん、ステージ上に小さい鍵が落ちていましたよね?」
「あ、はい。ありましたね」
光野の背後にあった鍵を思い返す。
何に使うのか判断できなかったが、マジックに使用されていた手錠用のものではないかと憶測を立てていた鍵だ。
「あれ、結局何も開けることができませんでしたよ」
「え?」
「亡くなった光野さんがはめていた手錠の鍵ではないかということで、真っ先に試してみましたが合いませんでした。それ以外の小道具や光野さんの荷物、念のために的場さんの荷物等も確認しましたが、どの鍵穴にも合致しません」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます