第二章:殺意の蹂躙
「それは、どういうことです? 何を根拠に、あの二人が殺されたと?」
七見の問いに、霧洲は一度小さく頷くとポケットから手帳を取り出して開いた。
「まず、的場 裕太さんの方ですが、首の後ろ、右側の辺りに細い針のような物を射した跡と少量の出血が見つかりました。傷の状態からしてまだそれほど時間は経っていません。そして的場さんの死因ですが、これは何らかの毒物による心不全ではないかと鑑識から連絡を受けています」
「毒物って……、いったい誰がそんな物を……」
霧洲の説明を聞き眉間に皺を寄せる七見。
「それはまだわかりません。犯行の際に凶器として使われたであろう針のようなものも現場からは見つかっていないので、これから本格的に捜索を開始します。皆さんの所持品も確認させていただくことになると思いますので、ご協力をお願いします」
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