第二章:殺意の蹂躙
ステージの天井を指さしながら、絵夢が簡単に説明をする。
木箱が持ち上げられた場所までは、約一五メートルくらいの高さはあるように見える。
落下する瞬間、光野はどんな心境で木箱の中に入っていたのか。
刻一刻と死が迫ってくるのを知りながら、狭い木箱の中で必死にもがいていたはずだ。
(実際に体験したら尋常じゃない恐怖だな……)
光野が死ぬ間際を想像し、一気に背筋が寒くなる。
(でも、なぜ彼女は木箱から抜け出せなかったんだろう?)
絵夢の考えでは、光野は木箱が持ち上げられる直前には外に脱出しているはずだった。
木箱の底が後ろにスライドして開く仕掛けがあり、さらにステージの下へ潜り込むための隠し扉のようなものを開け、人目につくことなく安全な場所へ移動する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます