第二章:殺意の蹂躙
この方法が、絵夢の考えたトリックの答えだった。
一見単純過ぎるこのトリックだが、大音量のBGMやマジックそのもののインパクトを全面に出すことで誤魔化している。
つまり、何か凄いインパクトのあるマジックを見れたという一種の満足感のような気分を与えることで、マジック本来の単調性を隠す、といった感じだ。
(これで正解だと思うけど、本人へ答えを聞くことはもう無理だ)
ステージの床を調べれば隠し扉が見つかるだろうが、今はへたにいじるわけにはいかない。
おそらくこれから警察が来て捜査をするはずだ。
「さすがにこれじゃあ、ライヴは中止にせざるを得ないな……」
苦虫を噛み潰したような表情で、七見が呟く。
ちらりと彼を見ると、口元を押さえたままなるべく死体を見ないように視線を逸らしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます