第二章:殺意の蹂躙
「え? どうしてですか?」
「メールをされるようになった最初の頃はさ、安月給に対する斬新な嫌がらせなんじゃないかって僕が本気で悩んでたこと知らないよね?」
切実な思いで心境を告白する絵夢に嶺垣は、この人何を言ってるのかわからないとでも言いたげに首を傾げてみせた。
「先週のメールだってそうだよ。新作のホラー映画見てたらなんか目がさえちゃいました、なんて僕に言われてもいちいち返す言葉がないよ」
そのときはたまたま着信音で目を覚ましたので、
〈良かったね〉
とだけ返信しておいた記憶がある。
“レイニーの歌声も待ち遠しいとは思いますが、まずはあの有名なマジシャン、光野 雫さんによります驚異のマジックショーからお楽しみください!”
ステージの上では、進行役の男女がテンションの高い声を響かせていた。
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