第二章:殺意の蹂躙

「そうなんだ? ラジオはたまに聞いてるけど、よくわからないなぁ……」


「深夜番組ですからね。たぶん、絵夢さんはぐっすり寝てる時間ですよ」


「その言い方は何か、僕が子供みたいに聞こえるんだけど」


「でも、事実じゃないですか。あたしが夜中にメール入れても大抵は朝になって気づいてから返信してくるし」


 それは夜中にメールをしてくる嶺垣が悪いのではないか。


 朝になって携帯を確認すると、月に一、二回の頻度で嶺垣からメールが入っている時がある。


 そのほとんどが深夜二時から三時半。


 書かれている内容はと言えば、


〈今何してますか?〉


〈あたしの休み次いつでしたっけ?〉


〈もし良かったら余ってる食パン食べますか?〉


 等のどうでも良い用件がほとんどだ。


「……ああいうメール、やめてくれない?」

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