第二章:殺意の蹂躙
一応シークレットライヴという名目がある以上、人数にも制限があるのかもしれない。
イベントを企画した側も、招待した人数に合わせた会場を手配したのだろう。
“さぁ! 会場のみなさん、大変お待たせいたしました!”
ステージの左右から、マイクを握り締めた男女が現れた。
「いよいよですね、絵夢さん」
右隣に座る嶺垣が、浮き足だった様子で囁いてきた。
「うん。まさか最前列に座ることになるなんて考えてもいなかったから、緊張してきたよ」
視線だけを嶺垣に向け、絵夢が答える。
「何で絵夢さんが緊張しなくちゃいけないんですか? それよりあのステージにいる司会の人、二人ともラジオの有名番組でディスクジョッキーをやってる人ですよ」
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