第一章:殺意の萌芽
「気にしなくても大丈夫じゃないか? そんなに遠くまで行くわけでもないだろうし」
そんな光野を横目で一瞥しながら、的場はずっと持っていたペンと手帳を胸元へしまった。
「ここから歩いて数分の場所です。すぐ着きますよ」
「そう? ならこのままでも良いわね」
部屋を出る草本の後に光野と的場、そして影宮が続く。
「なんか、予期しない展開がいろいろ続くね」
絵夢が、隣を歩く嶺垣へぼやくように告げる。
「でも、あたしは楽しいですよ。レイニーメンバーとは話ができたし、普段は見れない舞台裏は見れたし、さらには有名マジシャンや草本 勝希さんと食事までできるんですから。それに……」
もったいぶるように言葉を切る嶺垣に、絵夢が視線を向ける。
「それに、何?」
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