台湾の悲劇2


アレクサンドルクナが現れて2時間を過ぎようとしていた。

台湾から避難した人達が乗る船の多くは日本に到着し、一時的に日本の保護下に入ることとなり、後に多くの外国人と台湾の人達、日本人などの多国籍な人が救われることとなる。

その一方で台湾は各国の支援の下でアレクサンドルクナを退治しようとしていたが、対応に苦慮していた。

何故なら未だ多くの国民がおり、避難誘導しながら戦闘すれば国民を巻き込みかねないという懸念もあったからだ。


「台湾軍を総力をあげて対応してますが効果が現れておらず苦戦を強いられてます。」


「李国防部長 どうされますか? 新型の短距離弾道ミサイルを体内に入れさせて爆発させるしかないかと…」


「最後の手段として残しておきたいが…やむを得ない…」


「了解…」

新型の短距離弾道ミサイルをわざと飲み込ませて中で爆発を起こさせることでアレクサンドルクナを弾き飛ばす作戦を決行すると共に避難誘導が遅れている地域は応援を向かわせ、なんやかんやあってもう1時間を過ぎ作戦が決行されることとなった。


「紘魔法相、この作戦は成功するとお思いですか?」


「なんとも言えないですね。やろうとしてることはかなり危険なことなので下手すれば台湾の一部が吹き飛びかねないですよね。それに中国大陸にある新型の短距離弾道ミサイルはこれよりも強力な代物だと聞きます。もし、これが爆発した時にどうなるか…」


「えぇ、そうなったら…多くの国民だけではなく他の国民も死ぬ可能性があります。ですが、ここで食い止めなければ東南アジアに行く可能性もありますし日本にも行く可能性が… 中国も分かった上で製造しているはずです。」


「そうですね。連鎖爆発が起こらないよう新型の短距離弾道ミサイルは1つにしておき、あとの2から3本は地下に送りましょう。中国政府には私が伝えておきます。」


「はい、こちらも李国防部長には伝えておきます。我々、台湾政府の威信にかけても作戦を成功させないと…」

これが紘との最後の会話になるとは誰も思わなかったのである。

その後、台湾軍がアレクサンドルクナを誘導し新型の短距離弾道ミサイルの目の前へと連れて来ることに成功し、作戦が始まった。


「隊長 今ところは順調に事が進んでいます。」


「油断するな。敵はどう動くかわからん。」


「了解 それにしても丸呑みしてくれるんでしょうかね?」


「アレクサンドルクナの捕食方法は丸呑みが基本的出そうだ。多分、丸呑みしてくれるだろう。」

アレクサンドルクナは新型の短距離弾道ミサイル食べようと咥え、丸呑みしようとした瞬間 牙で起爆スイッチが押され大爆発を起こしてしまった。

地下に保管された新型の短距離弾道ミサイルも地下で大爆発を起こしたことで地震が起きてしまい、それが原因で中国の一部(北朝鮮、韓国)でも新型の短距離弾道ミサイルが大爆発を起こしてしまった。


「逃げろ…」

そういう暇もなく多くの国民が巻き込まれてしまい、たくさんの死者を出すこととなる結果に

原因として考えられたのは津波が来たことによる誤作動と地震の揺れがアレクサンドルクナなどの超大型ディザードの体内に入る時の振動に似ていたこともあり爆発したとも言われている。

その結果、爆発の連鎖はとどまりを知らずかなりの量生産されていた新型の短距離弾道ミサイルによって台湾と中国の一部(北朝鮮、韓国)も消失してしまった。

これが世にいう台湾の悲劇と呼ばれる出来事である。


「これは今から10年前に起きた出来事です。たった10年でここまで人類が衰退してしまったのもこの出来事と政府の失策の連鎖によるものからでした。」


「潤くん、教科書6ページから7ページを呼んでください。」


「はい、日本政府の失策としては核兵器を開発または使用を検討したり、大規模な大量破壊兵器の使用作戦に自衛隊を派遣したりと様々な点から挙げられます。それにより多くの成人男性が亡くなり、特に20代から40代は著しく減ってしまったことにあります。日本だけでも約2000万人ほど亡くなっているためかなりの少子高齢化が進んでると思われます。」


「はい、ありがとうございます。呼んだ通り、今現在ではほとんどが10代から20代の男性、女性を中心に政治や農業、漁業などが行われています。それは日本政府の失策による人的資源の消失による働き手の不足が進んだためだと言われています。」


「なるほど 20代から40代の男性が亡くなってしまったことで働き手が足らず、結果的に10代の子供が働からざるおえない状況になってるのか。」


「はい、そういうことになりますね。」


「元々、日本は少子高齢化によって働き手が慢性的に不足していて、 医療関係者の不足や伝統芸能または伝統的な工芸品の後継者不足とかにも拍車がかかっていたんだけど魔法が使えるようになったことで働き手が一時的に増えたんだけどね。」


「それがかなり減ったって言うことは結構、やらかしたのかな?」


「まぁ、そうだね。やらかしちゃったね。そう言えばおじいちゃんから聞いた話。僕たちが生まれるずーっと昔におじいちゃんのおじいちゃんつまり高祖父が若い時にコロナと呼ばれる病気がかなり流行ったことがあってその結果、世界中に多くの感染者と死者が出てしまったらしい。その時の対応もあんまり良くなかったらしいよ。」


「病気はいつの時代になっても流行るのね… 」


「皆さんは、手洗いうがいをきちんとしましょう。では授業を再開します。8ページから堂林さんお願いします。」


「はい!」

次回、実戦


ここからは本編と少し関わりがある話をします。

コロナの話題が本編で出ましたね。これは潤くんたちがいる西暦2150年から約130年ほど前の話をになるからですね。

きっとこの頃にはコロナだけではなく様々な特効薬が作られているでしょ。(そう願いたい)


今確認されている感染者だけでも国内は4768人 国外は143万718人とかなり増えています。

残念ながら亡くなられた方もいらっしゃいますがこれ以上増えないことを願うしかないですね。

手洗いうがいをしっかりとしていきましょう!!

では、バイバイ

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