委員決め


前回、クラス委員長と副委員長が決まり、各委員会の委員決めを行っていた。

その続きから

「とりあえず、それぞれなりたい委員を選んでください。ちなみに各委員会はそれぞれのクラスから4から5人ずつ委員が選出されます。」


「それから評議会議員については委員以外の生徒から5人選出されるそうです。」


「何か質問はありますか?」


「はい。」

女子生徒の一人が手を挙げた。


「はい、黒谷さん」


「生徒会はどうやったら入れるんですか?」


「生徒会については選挙または会長・副会長からの任命などで選ばれるそうなので頑張ればワンチャンあるかもしれませんね。」


「ありがとうございました。」


「他に質問はありますか?」


「DCUについての質問とかは受け付けていますか?」


「一応(?)」


「質問です。DCUは具体的に何をどうすればなれますか?」


「これは先生に答えてもらいましょうか。」


「そうだね。夏姫ちゃん、よろしくお願いします。」


「夏姫ちゃんじゃなくて先生って呼んでよー」

(超嬉しいー マジ、可愛い)


「DCUに関しては基本的に実力と成績の上位者から構成されているため、入隊試験を受けることになります。」


「入隊試験か。アイランドパトロールと同じだね。」


「うん、同じ 将来 アイランドパトロールに入るためにも入隊試験を受けなければならないことからDCUにも適応されているのよ。」


「潤くんはアイランドパトロールに入ってるの?」


「うん 5歳の時に入ってたよ。」


「えっ!?」

クラスメイト全員が驚いていた。

それもそのはず、基本的にアイランドパトロールに入隊試験を受けられる年齢は10歳からで潤は早すぎたのである。


「それにこう見えても大臣職とマギサズ統括本部長を務めてるよ?」


「……」

無言の時間が流れ、全員 言葉に詰まった。


「ん? みんなどうしたの?」


「え… いや…」


「どうして5歳からアイランドパトロールに?」


「うーんっとね… 台湾の悲劇で両親を亡くしたからかな。」


「ふぇ…?」


「まぁ、先生から話すと台湾の悲劇は皆さんご存知だと思いますがその時の生き残りは子供たったの4人で、その一人が潤くんです。」


「なるほど… 後で詳しく聞かせてもらうわよ!!」


「別にいいよ。親が目の前で死んだ時の感想なんてよく聞かれたからね?」


「えっ!!? それは… 流石に… ね…?」


「冗談だよ… よくは聞かれたことは無いけど聞かれたことはあるよ。昔のマスメディアは子供の心をえぐるような質問をしてくるからね。」


「それは怒ってもいいんじゃない?」


「おばあちゃんが怒鳴り散らして各種マスメディアを訴えて勝訴したらしいけど覚えてないんだよね。その当時の記憶全て」


「はい、とりあえず委員決めを終わらせようか。」


「そうですね。」


「一応、ほとんど委員会は決まったね。」

美化委員会、広報委員会、図書委員会、保健委員会、魔法動物飼育委員会、会計監査委員会、芸術文化委員会、ボランティア活動委員会、放送デジタル委員会、懲罰委員会の委員は決まったが風紀委員会、選挙管理委員会、体育委員会、生徒会運営委員会、学校行事特別委員会、

園芸委員会の6の委員会は人数が多かったり少なかったりして決まらないでいた。


「10の委員会はすんなり決まったけど6の委員会はなかなか決まらないね。」


「うん、どうしようかなー?」


「古典的にジャンケンで勝った人が順に決めて行く感じにしたらどう?」


「そうだね。」

ジャンケンをしてそれぞれの委員決まり、次は係決めを行おうとしていたが委員決めにあまりにも時間をかけ過ぎたため、チャイムが鳴ってしまった。


「結構、時間がかかったなー 」


「色々と動揺が見られたからね。」


「ふーん そうなんだ。」


「係決めは適当にやって終わる感じだよね? 夏姫ちゃん」


「うん、だから 夏姫ちゃんはやめなさいw」


「いつもの癖だね。ごめん」


「係決めは明日やることにしてアイランドパトロールについて説明しないといけないんだよね。話さないといけないからねわ」


「そうなんだ。明日なんだけど急遽、アイランドパトロール本部に向かわないといけないことになった。」


「マジ? どうしたの?」


「いつもの件だろうね。」


「なるほどね。でも、よっぽどの事がない限り呼び出しなんてしないはずだけど… 」


「マギサズ統括本部のバカ二人がやらかしたかもしくは本部長からの打診のどちらかだろうね。」


「何を打診されてるの?」


「一応、言えるところまで言うと作戦統括担当副本部長兼特殊偵察師団長を打診されてるんだ。」


「すご 特殊偵察師団長なんてなかなか打診されないじゃんw」


「特殊偵察師団は8方面に分かれていてアジア方面、ヨーロッパ方面、オセアニア方面、北アフリカ方面、南アフリカ方面、北アメリカ方面、南アメリカ方面の8個あるんだよね。」


「それらを統率するのが師団長で実際の指揮権はそれぞれの方面総監が指揮を執るんだよ。よし、チャイムが鳴る少し前に終わったぞ。」


「次はアイランドパトロールについてだよね。」


「僕からでも夏姫先生からでもいいと思うけどどうする?」


「じゃあ、私からアイランドパトロールについての大まかな説明をします。」

パソコンの画面にアイランドパトロールの役割と階級、組織が表示された。


「一番上を見てください。アイランドパトロールの役割は、八名島及び8000もの島々と日本本土、アラスカ、ロシアの一部地域、オーストラリアの一部地域の防衛及び警察公務の監督など行う機関です。言わば軍隊と警察を兼ねた組織ですね。」

一般的に軍と警察は分かれていることが多く、軍と警察を兼ねている国の方が少ない。

一部例外としてはバチカンやモーリシャスなどの国である。


「軍としての活動はディザードの抑止、八名島及び周りの地域の防衛、テロ組織の妨害または破壊工作等を行います。危険な任務も多いので訓練も厳しいこともあります。」


「それにディザードは常に同じ動きをする訳じゃないから洞察力は必須かな?」


「その通り 基本的にディザードは同じ動きをしますが例外的に予測が出来ない行動をすることもあるのでそこら辺は経験で養うしかないですね。」


「質問です。 ディザードは急所があるんですか?」


「ディザードには急所があるのかという質問ですが、人間と同様に頭や胸などを破壊されると死にます。ただ、めちゃくちゃ硬かったり急所が 別の所にあることもあります。」


「ありがとうございました。」


「続いては警察としての活動は島の秩序や治安の維持などを行い、時と場合によっては逮捕することもあります。」


「基本的に命令は絶対で、その命令に従わない場合、懲戒免職処分になることもあるので気をつけてください。」


「僕の命令も絶対だねー。」


「そうだね。潤くんって階級に言えば何になるの?」


「一番上の階級である最高元帥になったよ?」

アイランドパトロールの階級は世界統一政府時代に使用していたNATO階級符号が使用されており、三等兵から最高元帥まである。

基本的にアイランドパトロール学科の生徒は三等兵からで成績上位者や訓練兵の中でも優秀な生徒は一等兵から始まることもある。

次回、説明2

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