最終同意面談
やってきました最終同意面談。
午前中でなんとか仕事切り上げ都内某病院へ。
代休も有給もたんまりとあるからね。なんも言わせないよ。
…といいつつ小職、土日シフトの代休あるし、出張だらけだし、会社にいないという状況が当たり前なのでこういう時は立ち回りがしやすい。
ガッツリ事務職で平日そこにいることが仕事の重要ファクターだったり、そこにいてお店を開けておくことが必要だったりする人は厳しいよな。これ。
某病院は父が言った通り新しく、まぁ、明るい。カフェなんかもあったりして。
病院?て思っちゃいますが、行き交う人は
……病院だな。
小さな部屋に通され、所在無さげな私たち親子。父なんてスーツ。定年しての隠居暮らしが板についた身としては窮屈でしょうよ。
小部屋の中を見渡すと告知を受けた貴方へ。とかウィッグの広告冊子とか、カウンセリングの案内とか…とか……。健康ってほんとありがたい。
無条件に与えられている自身の健康を噛みしめているとパンツスーツの若い女性が部屋に。
べ、弁護士さんだー!
ちょっと、どう見ても私よりお若くてらっしゃるわよ〜。ひょえ〜。
地味だけど一目で上質とわかるコートをパサっと脱いで、シンプルだけど仕立ての良さがわかるスーツの胸元に光るは天秤の紋所!
カッコいい!!
一人興奮してたら、ガラッと戸が空きもう一人白衣の方も登場。
お医者さん……も私より若いっ!
若いのに、大変な職業で頑張ってらして偉い!と謎のおばちゃん目線になる私。説明もよく聞き、適度に質問し(ここ大事。聞き流してるだけじゃないぞアピール)書類にサイン。
両親も(結婚もせず適当に働いてる娘より遥かに立派な若人らを前にしたら、こんな娘ですがどうぞどうぞと言わんばかりに)サイン。
弁護士先生もサイン。ペンケースからサッとパーカーのボールペン。
お医者さんもサイン。胸ポケットからスッとモンブランのボールペン。
…私?ジェットストリームでしたけど?
いや、日本のトップブランド三菱鉛筆が誇るボールペンですよ?しかもプライムな方なんだからね!
各者のサイン揃って最終面談終了。
これで移植にむけて本格的に動き始めます。患者さんも私も。
通勤ラッシュの前にサッサと帰るという両親と別れ、私もまっすぐ帰途に…着く前に伊東屋へ行こう。
べ、別にボールペンなんか欲しくないけど!
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