第26話 首

あらためて読み返すと少しモヒカンリーダーが格好つけすぎかな、という印象です。すでにリーダーの手足は攻撃を防御し続けていて複雑に骨折しています。開放骨折も複数あり、添え木でなんとかなる状態ではないのです。医療が不十分なゾンビワールドでは傷が悪化して死んでしまいます。しかしリーダーとしても頭に一撃を食らえばすぐに脳がゆれて失神してしまうことは現場で分かっています。この詰んだ状態でも数分間の猶予を得るためにリーダーは手で防御せざる負えなかったのです。

そしてリーダーは負けを認めてトドメを頼みました。このまま放置されればモヒカン族が連れて帰り応急処置が行われます。しかし出血も多くあと数日の命という感じなのです。そんなリーダーの申し出に、よしおは激しく動揺しました。今までは自分が勝つ、生き残ることだけを考えてきた主人公が初めて相手の苦しい立場を知ったということです。

「よしお、セカンドシーズンは同じチームで遊ぼうや。」については執筆の直前に考え付いたと記憶しています。当初は「よしお、モヒカンはお前に持ってて欲しい。」というセリフでこの26話のラストを区切る予定でした。決闘を読んでいる読者が「はあ?モヒカンはお前に持って、、、はあ?」という感じで26話を終わらせ27話へ続けるのが良いと考えていました。しかし「よしお、セカンドシーズンは同じチームで遊ぼうや。」は今入れないとモヒカンリーダーが死んでしまいます。DVDを集めているリーダーなら、そのセリフは必ず言うだろうということで強引に入れ込みました。もったいない、セリフエコの精神です。と言い訳をしつつもリーダーの締めくくりのセリフが二重になっているように感じられて後悔。

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