第8話 死ねない冒険者は新たな力をもらう
俺が狩人についていくと目の前には神殿があった。 その神殿は大きいがボロボロで神殿というよりは神殿跡みたいだった。
「早く来るがいい」
俺が立ち止まって神殿を見ていると狩人はそう言い神殿の中に入って行き、俺も続いて入って行った。 中は思ったより広く綺麗だった。 神殿の中に入ると中心部には白い薔薇が咲いており、真ん中に一つの輝かしい剣が刺さっていた。
「それを抜け。 さすれば力が手に入るであろう」
狩人は俺にそう言った。 俺は狩人の言う通り剣を抜くために剣の持ち手を持った。 すると俺の頭に少し頭痛が起きた。
『爾は何故我を抜こうとする? 力と栄光が欲しいのか? 貴様の願いを言ってみろ』
俺は頭の中に聞こえた声に驚いたがこの声の正体がこの剣だと直ぐに気づいた。 俺は迷わずにこう言った。
「俺が欲しいのは名誉や栄光じゃない。 力だけだ。 家族を守り、復讐を果たす為の力だけだ。 その為だったらなんでもしてやる。 殺人鬼でも暴君でもな!」
俺がそう言うと剣は『フフフ』と笑った。
『いいだろう。 貴様の願い確かに聞いたぞ! いいぞ! こんな持ち主は久しぶりだ! ならばこの我も力を貸そう』
剣はそう言うと剣が刺さっている土台がバキっと音を慣らした。 次第に土台は完全に壊れ剣が完全に姿を現した。 その剣の長さは2メートルあり真ん中には丸い玉が入っていた。
『貴様は復讐を望むのだったな。 ならば今の我は聖剣ではなく邪剣として扱われようではないか。 我の期待を裏切るなよ? マ・ス・タ・ー・』
どうやら剣は俺を持ち主と認めたらしく俺に対してマスターと言った。 次の瞬間剣は異様なほど俺の魔力を吸い始めた。 おれは咄嗟にMPに4つほどポイントを振り込むとなんとかMP枯渇にならずにすんだ。 俺は改めて剣を見るとそこには先程の剣とは真反対のオーラを出した剣があった。 先ほどまで輝かしく光っていた剣は今では真っ黒に染まり禍々しいオーラを放っていた。
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邪剣エクスカリバー・・・所有者によって剣の性質が変わるエクスカリバーが所有者の魔の力によって邪剣になった姿。 聖剣のような神々しいオーラはなく禍々しいオーラが剣全体を漂っている。 鞘も同様真っ黒に変化している。
譲渡不可(所有者が死もしくは消滅するまで)
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「どうやら成功した様だな」
俺がエクスカリバーを鞘に入れると狩人は近づいてきてそう言った。
「みたいだなこれがお前が言っていた力か?」
俺がそう聞くと狩人は首を横に振った。 どうやらまだ何か有るらしい。
「貴様には此処で修行を行なってもらう。 時間のことは気にするな。 此処と現実では時間の流れが違い此処に100年居ようとも現実では1日しか経たぬからな。 安心して強くなるがいい」
「ふむ。 確かに1日で済むならいいな。 じゃあ頼むぞ。 狩人」
こうして俺は狩人から修行を受ける様になった。
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