第9話 死ねない冒険者は街を目指す

俺が狩人から修行を受け始めて大体200年が経過した。 前回の闇の虚空とは別で狩人が居るせいか200年は俺にとって全然苦ではなく時間が早く感じた。 そして昨日俺は狩人の修行を終え、今日俺は現世に戻る時がきたのだ。


(思えば此処にきてから沢山の事を学んだな・・・・)


俺はエクスカリバーを腰に装着させ俺は狩人の元へ向かった。 神殿の入り口付近に向かっていると俺はエクスカリバーの声が聞こえた。


『やっとだな、マスターよ。 これでやっと復讐に行く事ができるな』


「ああ、此処に結構長い事いたがその分俺の力は強くなった。 早くあいつらにこの力を見せて驚かしながら殺したい位だ」


ちなみに俺はこの200年一度も死んではいない。 闇の虚空で俺は餓死し過ぎて飲まず食わずでも生きれる様になった。 俺の体は死に戻りが覚醒してから一度も老化していないので俺は実質不老不死になった様な物だ。 


だがそんな俺にも少しの変化はあった。 元々黒かった髪が修行と闇の虚空で完全に真っ白になったのだ。 だが別に髪色なんて俺は気にしないからいいけどな。俺が神殿前に着くと狩人はすでにゲートを出して俺を待っていた。


「準備はできたか?」


「ああ、バッチリだ。 服ありがとな」


俺は自分の服装を見渡した。 真っ黒なフード付きのコートと黒いシャツに黒いズボン。 何故黒で統一されてるかと言うと狩人曰く暗殺や返り血が見えにくいからと言っていた。 確かにその通りだ。


「よし。 ならば行くがいい。 場所は貴様と出会ったダンジョンの外だ。」


そう言うと狩人は俺の体を掴み、ポイっと放り投げた。 


(別れくらいちゃんとさせてくれよ。 ったく、気難しい師匠だったな。 ありがとよ)


俺はそう思いながらゲートを通り過ぎた。 その時俺は後ろで悲しそうな顔をしている狩人の顔は見えなかった。

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ゲートを通り過ぎるとそこにはダンジョンの入り口だった。 俺は少し懐かしさに惹かれていると俺の足の近くに手紙が落ちているのに気づいた。 俺はそれを拾って開いた。


お前の復讐が終わったら一度此処に戻ってこい。 お前にはやらせないといけない事がある。


とだけ書いてあった。 名前は書いていなかったが誰だかは直ぐに分かった。 俺は手紙をポケットにしまい、街に行くために街道へと向かった。


『マスター』


「分かっている。 やるぞ」


俺は街道に向かっていると人の気配を感じた。 その数は20。 間違いなく盗賊だ。 俺はエクスカリバーを抜き戦闘態勢に入った。


「そこにいるのは分かっているぞ! 出てこい!」


俺がそう叫ぶとぞろぞろとガタイのいい荒れた服を着てる奴らがにやにやしながら現れた。 


「おいガキ。 その剣を置いてげそしたら・・・・あれ?」


盗賊が喋っている間に俺はそいつの首を切り落とした。 何故俺がそんな話を聞いていると思ったのか。


「て、てめぇ! よくもやりやがったな! お前らやっちまえ!」


「はぁ、俺の前に立つからには敵だからな? 一人残らず殺す」


俺は襲いかかってくる盗賊共に向かって走り出した。 俺は盗賊の攻撃を華麗に避けつつ首に狙いを定め、一人一人慎重に斬った。 気がつくと最後の一人になっておりそいつは身をブルブル震わせながら漏らしていた。 


(まぁ無理もないか19人がたった一人、しかも一瞬で死んだんだもんな。)


俺は剣を持ちながら最後の一人に近いた。  盗賊は座りながら少しずつ後ろに下がった。


「ま、待ってくれ! 殺さないでくれ、いや殺さないでください! 金ならあげますから!」


俺は少し盗賊の行動に苛立ちを感じた。


「お前は殺そうとした相手に命乞いをして俺がいいぞって言うと思ってんのか? 俺は言ったはずだぞ? 一人残らず殺すってな」


そう言って俺は盗賊の首を切り落とした。 俺は少し盗賊が何か持ってないか探したが少しの金しかなく、それをポケットにしまい、また街道を進み始めた。


後日盗賊の首が取れた死体が発見され町では首斬り事件と一時期噂された。

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