第3話 死ねない冒険者は戦う
俺がミノタウロスの攻撃を避けるとミノタウロスは首を傾げた。 多分だが今まで動かなかったサンドバックが動いてびっくりしているのだろう。
「GRAAAAAA]
ミノタウロスは攻撃が当たらなかった事に怒り、叫びながら俺に近寄ってきた。 俺はミノタウロスの突進を躱した。
「よし! 本当にステータスは上がっているようだな。 だがどう倒せばいいのか」
俺は自分の身体能力が向上しているのを確認するとどうアイツミノタウロスを倒せばいいか考えた。 今の俺に武器はない。 つまり倒すには手を使うしかないのだ。 幸い俺は先程貰ったばかりの『武術・初級』があるが、それだけじゃ足りない。
(待てよ………俺の身体能力強化で倒せるんじゃないか? いやだがもし10分以内にやれなかったら詰んでしまう。 再使用に1時間もかかってしまうしな。 ・・・ん? いやもしこの作戦が通れば倒せるぞ!)
俺は一つ策が浮かびそれを実行すべく身体能力強化を使った。 これで俺の能力は一段階上がった。 俺はミノタウロスの斧から避けながら打撃で攻撃を入れ続けた。 ミノタウロスの攻撃は強力だ。 一度でも当たると瀕死になるので俺は攻撃モーションが見えると回避に専念した。
「GRAGRAAAAA」
「後少しだ。 いけぇぇぇぇ!」
俺はミノウロスの防御が崩れ落ちた瞬間を見逃さず顔に一発打ち込んだ。 ミノタウロスは吹っ飛び壁に当たりその場で倒れ込んだ。 俺はどうにか身体能力強化が切れる前に倒し、疲れでその場に座り込んだ。
「あ〜疲れた。 結局作戦考えたのに使わなかったな」
俺がそう呟きながら休んでいると俺は何かに潰されて死んだ。 原因はミノタウロスだ。 俺はある事を忘れていたのだ。 ミノタウロスには二つの心臓があったのだ。
「GRAAAAAA」
ミノタウロスはオレを完全に殺した思い、その場で雄叫びをあげた。
「あーもういってぇなぁ!」
俺はすぐさま生き返り、ある事を試した。 それは身体能力強化だ。 俺はある事を思っていたんだ。
(もし死んだら再使用の時間を無効に出来るんじゃないのか? 体はいつも万全な状態に戻っていたし)
俺が身体能力を使うためにスキルボードを見るとそこには使用可能の文字が写っていた。 俺はニヤリと口に笑みを浮かばせながら身体能力強化を使用した。 そしてミノタウロスの左胸に腕を捻り込ませた。
「 GRAAAAAAAAAA・・・・・」
俺が腕を引くとそこにはミノタウロスの心臓を握っていた。 俺は心臓を握り潰した。 ミノタウロスは今度こそ絶命した。
俺はその場でミノタウロスが完全に絶命したのを確認するとミノタウロスを解体を始めた。 俺は勇者パーティにいた頃いつも俺が解体をやっていたのでスラスラと解体していった。 解体が終わると俺は素材をアイテムボックスに詰め、ミノタウロスがドロップした斧を持ちその場を後にした。
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