第2話 死ねない冒険者は覚醒する
あれからどれだけ経ったのだろうか。 俺はボス部屋に置いて行かれてからずっとミノタウロスに殺されまくった。 最低でも500回は死んでいる。 いつしか俺は感情が負の感情でいっぱいだった。 怒り、悲しみ、絶望、そして恐怖。
(怖い怖い怖い。 後何回俺は殺されるんだ。 頼む。 いっそこの苦しみから解放してくれ!)
俺の必死の祈りも神には届かず、俺はその後も何度も殺された。
いつしか俺は痛みを感じなくなった。 何度押しつぶされても俺は何も感じなくなった。 多分だが俺の体が痛みに耐性が付いたのだろう。
(なんで俺こんな事になってるんだっけ? そうだ裏切られたんだ。 あいつらに。 許さない。 絶対にこの手で殺してやる。 だがどう抜け出せばいいんだ? せめてこいつを殺さないと始まらないぞ。)
俺がそう考えてると頭の中に無機質な声が聞こえた。
『死亡回数一定値を超えました。 『死に戻り』は『死に戻り・極』に進化します。 3・・2・・1・・進化完了。 自己強化が解放されました。 ポイントを使用する事で自身を強化できます。 ポイントは100回死ぬ度に1ポイント増えます』
俺は自分の耳を疑った。
(進化だと!? まさか俺のスキルが進化するなんて・・・まぁいい。 え〜と自己強化ができるんだっけ? 祈ればボードが出てくるかな? 『自己強化』!)
俺がそう祈ると頭の中にステータスらしき物が出てきた。
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ジャック
体力 E
MP E
攻撃力 E
防御力 E
知力 E
スキル: 死に戻り・極 痛覚無効 並列思考
ポイント10(ポイント一つにつき基本ステータスの一つ繰り上げ、もしくはスキルをランダムで獲得)
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(なるほどな。死ねば死ぬほど強化できるのか。 ふふふ、これがあれば俺は復讐できる!)
俺はすぐさまスキルポイントを使い8つを基本ステータスに2つをスキルに使った。 スキル獲得時は目の前にルーレットらしき物が現れ、目の前に二つのスキルが現れた。
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武術・初級 武術が少し扱えるようになる
身体能力強化 10分間自身の基本パラメーターを一段階上げる(再使用には1時間必要)
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俺は心の中で笑みを浮かべた。 俺は確信した。 俺はこの力があればあいつらに復讐できる!
結果的に俺のパラメーターはこうなった
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ジャック
体力 C
MP E
攻撃力 A
防御力 C
知力 E
スキル 死に戻り・極 痛覚無効 並列思考 武術・初級 身体能力強化
ポイント0
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(さて準備ができた事だし。 そろそろここから抜け出すか!)
俺は生き返ったと同時に走りミノタウロスの攻撃を避けた。
この時から俺の壮大な復讐が幕を開けた。
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