三つ葉のクローバー

 俺は、平凡な中年高校教師だ。何か取り立てていいところがあるわけではなく年収も普通、独身というごくごく一般的なステータスである。他の連中と違うところといえばことといえば童貞ではないことだ。もう、もみ消したが10年以上前に担任していたクラスの生徒の一人を犯した。ビッチで挑発をしてくるのでイラつき無理矢理にヤッてやった。もちろん後で訴えてやると言ってきたが挑発をしてきたのはお前のほうだ、と言ってやったらすごすごと帰っていった。今では名前も覚えていない。

 そんな平凡の俺だが最近彼女ができた。20代後半の若い女で名前は三葉みつば。どうやら俺に一目ぼれしたそうだ。40代前半の俺にとっては実に喜ばしいことだ。

 そんな彼女がある日、俺をある河川敷に呼び出した。

 いわれたとおりに河川敷に行くと彼女は俺にを手渡した。それは三つ葉のクローバーだった。自分を忘れてほしくないようであえて自分の名前と合うように三つ葉のクローバにしたそうだ。忘れないでほしい、という言葉に多少疑問はあったが、引っ込み思案の彼女なりの考えだったのであろう。かわいいものだ。

 その日の夜、俺はいつも通り自分のアパートに帰りベッドの上で寝転びポケットに入れたクローバーを眺めていた。確か、花言葉は「幸運」だとか。そうこうしていると玄関ドアがギイ、と開く音がした。この家の配置ではベッドから玄関ドアを見ることはできない。クローバーの葉を再びポケットにしまいベッドを立つ。玄関のすぐそばであるトイレを横切って玄関ドアを見る。特に何もおかしなところはなかった。一応覗き穴を覗き、誰かいないかを確認しようとする。すると頭に激痛が走る。誰かに後頭部を殴られたようだった。気絶しそうになる。なんとか殴った犯人を見ようとする。するとのフラッシュバックが俺を襲った。そう、生徒のクソビッチを犯したときの生徒の顔だ。それが犯人の顔と重なる。そして三葉の顔とも。

「あの時の恨みはここで復讐させてもらう!」それが俺の人生最後に耳に届いた言葉だった。

--クローバーの花言葉は「私を思って」、「幸運」、「約束」、そして「復讐」。--












この作品はあくまでフィクションです。

性犯罪、殺人、その他の犯罪を助長するものではありません。


性犯罪は被害者に心身共に深い傷を遺します。

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