第45話 フィリピン散策9(カミカゼ)

 先日,マニラからタクシーを借り切って約3時間半,マバラカット西飛行場跡地に行ってきました。パンパンガ州のマバラカットにあるマバラカット西飛行場は,大東亜戦争においてカミカゼが最初に離陸した飛行場です。

 昭和19年10月20日,後に特攻の父と呼ばれる大西滝次郎海軍中将の発令により,神風特別突撃隊(特攻)が編成され,関行雄大尉(戦死による二階級特進により大佐)を隊長として,「神風しんぷう特別攻撃隊」と命名されました。

 マバラカット西飛行場跡地には慰霊碑があり,日本語で大きく「第二次世界大戦に於て日本神風特別攻撃隊が最初に飛び立った飛行場」と記されています。

 昭和19年10月21日午前9時,関大尉率いる敷島しきしま隊10機(うち直掩4機)は,6機のゼロ戦に250キロ爆弾を爆装し,レイテ方面に飛び立ちましたが,アメリカ艦隊を発見できす帰還しました。翌日から3日間は悪天候のためアメリカ艦隊を発見できずにいましたが,10月25日午前7時25分再び離陸し,午前10時52分ついにレイテ島タクロバン沖にて目標の敵艦船を発見,関大尉は最初に空母セイント・ローに体当たりをし,後続の長嶺飛長も同艦に突入し撃沈しました。

 関大尉率いる敷島隊の成功により,フィリピン,台湾,沖縄,日本本土の陸海軍パイロットの多くが参加する「カミカゼアタック」が万歳突撃に代わる玉砕戦法として拡大しました。

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