機体解説(8)

[グレドプテラ]

 全長:30.0m

 全高:15.3m

 最高速度:M2.5

 乗員人数:一名

 搭乗者:クリスライド・フォス・ミスト

 機体色:緑

 武装:ルークス・ニックス


 ミスト王国の辺境で新たに発見された前文明の奥底で眠っていたゴーレムトルーパー。

 両前脚が無く、代わりに巨大な翼を持つ竜の背中に戦士の上半身が生えている外見をしている。

 ゴーレムオーブから作られた機体ではなく、前文明時代に何者かが作った機体で第一発見者であるクリスライドが操縦者となる。

 触れると爆発するエネルギー弾を複数作り出し、それを上空から地上に降らせる爆撃に特化した機体で、その代わり正面や自分より上にいる敵に対する武装は上半身の戦士の両腕から放たれるエネルギー弾のみである。現代以上に激しい人類とモンスターの戦いが行われていた前文明時代、地上を埋め尽く程の数のモンスターを減らす為に、対空能力を捨てて地上への爆撃に特化した性能となった。

 クリスライドがグレドプテラを発見した遺跡はモンスターとの戦いの前線基地で、そこで整備を受けている時に前線基地はモンスターの襲撃を受けて、グレドプテラは前線基地ごと地中に埋まり現代まで眠る事になる。

 ゴーレムトルーパーはゴーレムオーブから自分を作り出した操縦士に最も合った機能と外見となるが、グレドプテラはクリスライドが作った機体ではない。だから実の所、彼の資質とグレドプテラが求める操縦士の資質はあまり合っておらず、もし自己進化機能でグレドプテラがクリスライドとの資質の差を埋め合わせる事が出来ていれば、ドランノーガとの戦いはまた違った展開になっていたかもしれない。


「ルークス・ニックス」

 グレドプテラが持つ唯一の武装。

 触れると爆発するエネルギー弾は作り出して発射する。

 グレドプテラの下半身の竜の腹部、そして翼の下部に合計で三十のエネルギー弾の発射口があり、上半身の戦士の両腕にも発射口がある。

 エネルギー弾の爆発は威力が高く範囲も広いのだが、その反面エネルギー弾の速度は非常に遅く、地上に向けたエネルギー弾はまるで雪のような動きで地上に降りていく。上半身の戦士の腕から放たれるエネルギー弾はまだ速度があるのだが、それでも現代の大砲の砲弾と同じかそれより遅い速度である。

 しかし上空への対抗策を持たない現代のゴーレムトルーパーに軍隊にとってはこれ以上ない脅威であり、もしグレドプテラ以外に空を飛べるゴーレムトルーパー、ドランノーガの存在がなければグレドプテラが世界最高のゴーレムトルーパーになる事も夢ではなかっただろう。

 ルークス・ニックスのルークスはラテン語で「光」、ニックスは「雪」を意味している。

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