登場人物紹介(2)

[ビアンカ・アックア]

 アックア公国の大公バルベルト・アックアの実の妹で、アックア公国に三機しかないゴーレムトルーパーの一機「ヴァイヴァーン」の操縦士。

 アックア公国の軍隊に所属しており階級は元帥。

 自分がとった行動が起こす未来を知る「解答」の異能を持ち、この異能のお陰もあって軍人としても政治家としても非常に大きな成果を出している。

 ゴーレムトルーパーの操縦士であることに加えてその人柄から貴族、平民を問わず兵士達からの人望が厚い。

 とあるモンスターの大群との戦いでドランノーガに乗ったサイとピオンに出会い、ドランノーガの性能と彼の異能の有用性を一目で見抜いた彼女は、何とかサイ達との縁を結ぼうと彼らにアックア公国の士官学校への留学を進めた。

 ゴーレムトルーパーのナノマシンの力により二十代の姿を保っているが、実際は外見以上の年齢を重ねている。

 ちなみに姪のブリジッタがゴーレムトルーパーの操縦士である自分を怖がっていることが密かな悩みであったが、実はそれは誤解でブリジッタが自分を怖がっていないことを後で知って安堵した。


[ブリジッタ・アックア]

 女、十九歳。

 アックア公国の大公バルベルト・アックアの第三女。

 アックア公国の大学に在学中にサイ達と知り合い、その後彼らとの関係を確かなものにする為に、サイと婚約する事になった。

 最初はアックア公国でも有数の貴族の嫡男であるアルベロ・ワーキウと婚約していたのだが、とある事情によって彼との婚約は破棄されて新たにサイと婚約する事になる。アルベロとの婚約は家同士が決めたもので彼女はあまり彼に興味を持っておらず、逆にゴーレムトルーパーの操縦士で四人のホムンクルスを従えているサイとの婚約は非常に乗り気らしい。

 子供の頃から前文明に強い興味を持っており、前文明に関する知識だけなら学者にも匹敵する。特にゴーレムトルーパーに強い憧れのような気持ちを懐いていて、そのせいでゴーレムトルーパーの操縦士であるビアンカと距離を開けてしまったり、サイよりも彼の半身とも言えるドランノーガの方に情愛の念を持ってしまったりする。

 ピオンの胸よりも一回り大きい巨乳の持ち主。

 ちなみに強力な「超人化」の異能の使い手で、ゴーレムトルーパーに乗る事が出来るのだが、乗ってしまうと自分でもどうかと思ってしまうくらい興奮する。そしてサイとドランノーガを同一視しているところがある。


[ヴィヴィアン]

 ドランノーガに装備されたホムンクルス製造ユニットから作り出されたホムンクルス。

 ピオンと同じくドランノーガの専用オペレーターで、操縦士であるサイに付き従い彼を補佐する。

 ホムンクルスの中でも「ヴィッケ・タイプ」という特別製で、従来のホムンクルスと比べて非常に感情が豊か。

 主人であるサイに尽くして彼に喜んでもらうことが自分の最大の仕事だと思っている。

 ドランノーガの専用オペレーター同士で情報を共有できる「通心」の力の他に、別の異能を持っているらしい。

 ちなみにピオンと同じロリ巨乳だが、胸の大きさと背の高さはヴィヴィアンの方が僅かに上。


[ヒルデ]

 ドランノーガに装備されたホムンクルス製造ユニットから作り出されたホムンクルス。

 ピオンと同じくドランノーガの専用オペレーターで、操縦士であるサイに付き従い彼を補佐する。

 ホムンクルスの中でも「ヒュアツィンテ・タイプ」という特別製で、従来のホムンクルスと比べて非常に感情が豊か。

 主人であるサイに尽くして彼を哀しませないように心身を守ることが自分の使命だと考えている。

 ドランノーガの専用オペレーター同士で情報を共有できる「通心」の力の他に、周囲の人間の力を感知する「感知」の異能を持つ。

 ちなみに四人のホムンクルスの中で一番の巨乳であると同時に歳上に見えて、本人は歳上に見られることを気にしている。


[ローゼ]

 ドランノーガに装備されたホムンクルス製造ユニットから作り出されたホムンクルス。

 ピオンと同じくドランノーガの専用オペレーターで、操縦士であるサイに付き従い彼を補佐する。

 ホムンクルスの中でも「チュベローズ・タイプ」という特別製で、従来のホムンクルスと比べて非常に感情が豊か。

 主人であるサイに尽くして彼と共にあらゆる物事を楽しむことを生き甲斐としている。

 ドランノーガの専用オペレーター同士で情報を共有できる「通心」の力の他に、触れた相手の感情や記憶の一部を読み取る「読心」の異能を持つ。

 ちなみに胸の大きさと外見年齢はヒルデより少し下。


[ビークポッド・ボインスキー]

 アックア公国の貴族。

 士官学校の砲兵科に入学したことでサイ達と知り合った。最初は巨乳の美少女ピオンを連れ回していたサイを敵視していたが、後に同じ巨乳好きとして意気投合、友人となる。

 剣の名手を多く輩出してきたボインスキー家の出身である上に、強力な「超人化」の異能の使い手である彼は、すでにプロの槍兵科や騎兵科の軍人に負けない剣の実力を持つ。しかし「これから一般の軍人の戦闘は銃や大砲が主流になる」という考えから砲兵科に入学した。

 話してみると中々に気さくで気のいい男なのだが、外見は逞しい巨体で禿頭の悪人顔。

 ちなみに十歳になる頃にはすでに毛根が全滅しており、髪の事を触れると本気で怒り狂う。


[エレナ・キャンダル]

 士官学校の騎兵科に入学した士官学校、大学の男性陣から絶大な人気を誇る女生徒。

 しかしその正体は黒竜盗賊団のメンバー。

 アックア公国の公女であるブリジッタとその他の有力貴族の子弟の誘拐を計画した黒竜盗賊団団長エルヴァンが、計画の情報集めの為に士官学校に送り込んだ。

 自分に対する好意を増幅させて相手を操る「魅力」の異能の使い手で、数年前からこの異能を使って世界各地で潜入活動をしていた。しかし自分に全く興味や好意を持たない人間には異能は働かない。

 元は娼婦の子で(母親は彼女を産んですぐに死去)貧しい幼少時代を経験したせいか、金に目がない上に同年代で裕福な女性を見ると強い敵対心を懐き、そういった点からエルヴァンに「豚」と呼ばれている。

 ちなみに一番嫌いな女性は「自分より胸の大きな女性」で、それはつまり世のほとんどの女性を敵視しているということになる。


[フランベルク三世]

 フランメ王国の国王。

 突然正体不明のゴーレムトルーパーに乗った青年と少女がアックア公国に無断入国し、しかもそれが自国の青年とそれに従うホムンクルスだと知って大急ぎでアックア公国へ向かい、そこでサイとピオンの二人と初めて顔を会わせる。

 その後、ドランノーガの性能とサイの「倉庫」の異能を知ったフランベルク三世は、なんとしても彼らを自国に留めておくことに決める。そして自分の娘をサイの婚約者にしようとするバルベルトに対抗して、こちらは自分の姪をサイの婚約者とする。

 ゴーレムトルーパーの操縦士で二十代の姿を保っており、大きな戦になると自らゴーレムトルーパーに乗って戦場に立つ。

 ちなみにすでに結婚していて三人の息子がいる。


[バルベルト・アックア]

 アックア公国の大公。

 妹のビアンカからサイ達とドランノーガの話を聞き、彼らを自国に取り込めないかと、伯爵の爵位や少佐の階級を用意して懐柔をしようとする。

 しかしサイの決意が固くアックア公国に来ないと分かると、次は娘のブリジッタをサイの婚約者とする。更に正式にアックア公国での伯爵の爵位と少佐の階級を与え、フランベルク三世からも許可を取り、アックア公国の有事の際には協力をするように約束を取りつけた。

 ちなみにバルベルトはビアンカと違ってゴーレムトルーパーの操縦士ではないため、兄妹の外見年齢の差は月日が経つごとに広がっていき、現在は下手をしたら親と娘のように見える。


[エルヴァン]

 黒竜盗賊団の団長。

 元はフランメ王国の兵士であったが、十年前にあったとある戦いの最中に自国のゴーレムトルーパーである「ザウレード」の操縦士を殺し、自身が新たな操縦士となった。

 ザウレードを手に入れた後は数名の部下と共に軍を脱走して黒竜盗賊団を結成。

 軍人時代の経験から慎重に計画を練ってから行動を起こし、その甲斐もあって黒竜盗賊団は常に大きな戦果を挙げて十年間世界各地で暴れ回った。

 フランメ王国の寒村に生まれ、極貧な幼少時代を送ったことから貴族を初めとする裕福な人間を敵視しており、それもあって黒竜盗賊団の狙いはほとんど貴族であった。

 ドランノーガとの戦いでザウレードが倒された後、サイと一対一で戦うが、戦いの最中で使った自身の「炎弾」の異能をサイに利用され、自分の炎で体を焼かれている時に首をはねられた。

 ちなみに黒竜盗賊団が今まで標的にしてきた貴族の中には平民を苦しめる貴族が多く、一部の平民は黒竜盗賊団を応援していたらしい。

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