第9話 この素晴らしボランティア同好会に祝福を
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「お邪魔します」
ボランティア同好会の部室のドアを開く。……が、そこには誰もいなかった。
補習が終わったあとに来たはずだから、誰か一人くらいはおると思ったのに。
今日、部活がないのか? 一応水島に聞いてみるか。あいつも道徳の補習だったし、まだ教室に残っているだろう……。思いたってすぐ、僕は教室へと向かった。
ドアを開けようとすると、中から声が聞こえてくる。この声は、水島と北条と川崎……あとエルイか? 僕のいない時はなんの話しをしているのだろうか。
少し扉を開け、耳を立てる。
「それで、土曜に3人でミ拾いしたんですよね」
「私も、呼んでくれたら良かったのに」
「面倒くさかったんですよ。松山さんが」
面倒くさかったって、お前のせいでもあるだろ。
「そうなんだ、そんな日もあるんだ。じゃあ、今日の議題はさっきの話とは全く関係ないけど、どんな女の子が好きかについて」
今日の議題……? こんな事を毎日やってたのか? それとも……まさかこれがボランティア同好会なのか!?
もう少し聞く必要がありそうだな。
「好きな女の子か……それはつまりどんなタイプが好きかってことでいいんだよな?」
「うん、松山くん。好きな女の子いないって言ってたし」
なんでそこで、僕の名前が出てくるんだ?
「あいつは、男じゃなきゃ愛せるらしいし、1番はわかんないな……」
「この間、松山さんのエロ本を漁ってた時、どのジャンルが何冊あるかを数えてたんですけど、1番多かったのは少し背が小さくて貧乳で……」
エルイが、僕のエロ本の情報を話し始めたので思いっきり、扉を開いた。
「それ以上は、言うな!」
慌ててながら近づき両方の手で、エルイの口をふさぐ。
「もごごご!?」
「松山、どこから話を聞いてたんだ?」
深刻そうな顔で川崎が聞いてくる。北条や水島も、顔が真っ赤になっていた。
「どこらって、うーんと確かエルイが3人でゴミ拾いしてた事を話したくらいかな」
「そうか……それは良かった良かった」
何が良かったんだろうか……まさか、僕になんかドッキリでもしようと思っていたのか!? そう考えると、僕のいない所で喋ってた理由も、僕の名前が出てきた理由もつじつまがあうぞ。
そんな事を考えていると、顔を真っ赤にした、北条が教室を飛び出した。それに続き、水島も教室から出ようとしたところで、僕は腕を掴んだ。
「水島、ちょっと待ってくれよ。話したい事があるんだ」
「話したい事? まさか私に言葉責めする気なの、エロ同人みたいに!」
「するわけねだろ! ただ、僕は今日部活があるかどうかを聞きたいだけだ」
水島は少し困ったような顔をする。
「ボランティア同好会の? 今日は無いけど、なんで?」
「僕、ボランティア同好会に入ろうと思ってね」
ポケットの中から、ぐちゃぐちゃに折られた入部用紙を取り出し、水島に見せる。
「ほら、ここ見て。ボランティア同好会って書いてあるだろ?」
「……!? 冗談とかじゃなくて、本当に?」
「うん、本当のことだぞ。ついでにお前らの分の入部用紙も貰ってきてやったぞ…………ん?」
いきなり抱きつかれた。水島の体はほんのり暖かく柔らかかった。
「どうしたんだ? 水島」
水島は顔をあげると、いつもは整っている顔が涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
「あっ……ありがどぉぉぉぉぉぉ。ほんどうに、ありがどぉぉぉ」
なんで泣いてるんだ? なんて、こういう時に聞くものでは無い、僕はただ一言。
「泣きたい時は、好きなだけ泣けばいい。そのために、人間は感情があるのだから」
うわ……、決めゼリフみたいに行ってみたけど自分でも何言ってるか分からないな。
そう思ったが、意外と水島の心には刺さったらしく更に号泣する。
いつもは無表情な水島の、こんな泣き顔初めて見たな……。
「松山さん、一体何したんですか……、仮にも女の子を泣かせるなんて」
「僕は何もしていない!」
数分後、水島は落ち着きひと段落する。
「本当に、ボランティア同好会に入ってくれてありがとう。このお礼は何でもする」
「ん? 今なんでもするって」
「私が出来る範囲ならね。まあ、その話は一旦置いといて、エルイさんと川崎くんは入るの?」
「私は入るつもりです」
「松山には言ったけど、俺は絶対入らないからな。ただでさえ、色々忙しいし陸部の大会もあるのに、今更やめることも出来ないし。兼部しても、大会があるからほとんど出れないぞ」
「うん、それでいい」
あれ? 川崎、僕に言った時は絶対入らないとか何とか言ってたのに水島には甘くないか? これはまさか、川崎は水島の事が好き!?
なんだかんだ、僕にはボロクソに言っているが、本当は好きなのか? ツンデレってことなのか!?
「それで松山くん、何枚貰ってきたの、入部用紙」
「ん? ああ、えっと一応、5枚。僕と川崎とエルイ、後北条と一応相沢の分も」
「そう、じゃあこれで……」
「これで?」
「いや、何でもない。あと、明日は部活があるから。私はこれで……」
水島はそう言い残し、教室を去った。
「それで、お前らは何の話をしてたんだ?」
僕の質問に対して、みな何故川崎とエルイは僕と目線を合わせようとしない。
「どうしたお前ら、なんかやましいことでもあるのか?」
「いや……俺らはただ」
やっぱりこいつらは……僕にドッキリをしようとしてたんだな、だから僕に言うことが出来ない。
「そうか、お前らが何をしてたかは分かった。1つアドバイスするならそういうのは学校じゃなくて、家でやった方がいいぞ」
「お前……俺らが何を話してたか、本当にわかったのか?」
川崎は少し動揺しながら、そんな事を言う。
「ああ、僕をドッキリにはめる話だろ? 違うのか?」
「いや、合ってるぞ。まさか、本人ばれるとは思わなかったよ」
「本当だよ……しっかりしてくれ。まあ、僕にかかればすぐに分かったけどな。じゃあ今日は部活もなかったし、僕は帰るわ」
もし、僕にドッキリをしかても、すぐ察せると思うがな。
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夜、僕は今後どうやってポイントを集めるか、更に詳しく考えようとポイタメを開いた。すると、そのには所持ポイント161060と表示されていた。
家に帰った後、すぐにゴミ拾いをしに行ったので1000ポイントが貰えたのは分かる。だが、何故一気に50000ポイントも増えたんだ?
すぐさま、なんでポイントが増えたか確認すると、願いと表示されていた。
「願い……? 別に僕は人願いとか聞いた覚えは無いし、それになんでそれだけでこんなにポイントが増えたんだ?」
そう、独り言を呟く……。誰かが、ごみ捨てによって救われたのか? でもごみを捨て、救われたり願いが叶う奴なんているのか? まさか、虫とかか?
僕は扉を開き、りろの部屋に入る。
「おーい、エルイ。ちょっと聞きたいことが……って、何やってるんだ?」
りろがエルイの上に乗って、変な動きをしている。この動きって、まさか……
「あ、お兄ちゃん。これは、騎乗位の練習なのです」
「ですよね……。りろ、そういうことはもっと成長してからやるもんだ」
「えー? なんでなのですか、これはお兄ちゃんを喜ばせるためのものなのに」
「分かった、お前の気待ちは分かってるんだが、僕はお前の事を妹としてしか見れないんだ。異性としては流石に見れない」
りろは口を膨らませこちらを涙目でこちらを見る。
「いいじゃないですか! 先っぽだけなのですから」
「なんで、そんな言葉を知ってるんだ、水島か? 水島なのか? そんな事より、今はエルイに用があるんだ」
「なんなのですか。私には無関心なのですか! こんな、可愛い妹を持てて幸せとか思わないのですか!」
思ってるよ、思ってるけど……。今はそんなことよりも、エルイだ。
「はいはい、後で構ってやるから。ちょっと来てくれエルイ」
「もうなんなのです! お兄ちゃんもエルイさんも、月まで吹っ飛べなのです!」
もう、何言ってるか分かんねえな……。
エルイを僕の部屋に連れ込み、鍵をかける。
「それで、私になんのようですか?
鍵をかけて、りろちゃんの部屋から連れてきたってことはポイタメ関連の話ですか 」
「察しが早くて助かる。実は、今日ポイントが一気に50000ほど溜まったんだ」
「そうですか……、それは良かったじゃないですか」
「そうなんだが、ポイントが貯まった理由が願いって表示されていたんだ。でも、僕は今日ゴミ拾いくらいしか良い行いをしていない。そこで、ふと思ったんだ。このポイタメは人間以外にも、虫や動物にも適用されるんじゃないかって」
エルイは、頭軽く振り頷く。
「えっとですね。結論から言わせていただきますと、虫や動物には適用されません。もし、適用されてたとしたら、例えば松山さんが虫を殺したとします。殺しの場合−1000000がかせられるので、それが頻繁に起こってしまいます。なので、虫や動物は適用外となっています」
言われてみれば確かにそうかもしれん。虫や動物、更には植物を殺してはいけないなんて言われたら、外に出かける事もままならないか。
「そうか……、じゃあなんで僕はこんな大量にポイントが手に入ったんだろうか。普通の願いじゃあこんなにポイントが手に入らないだろうし」
「あれが関係あるんじゃないですか?
部活に松山さんが入るって言った時の水島さんの号泣 」
「あれか……、つまり僕が部活に入る事によって水島のなんらかの願いがかなったって事か」
「そう考えるのが、妥当だと思いますが。あんなに号泣してありがとうって言ってたんですよ?」
まだ、合ってるかどうかは分からない……ああは言ったが、明日水島にさりげなく聞いてみるか。
「じゃあ、私はもういいですか? りろちゃんを待たせているので」
「ああ、いいよ。あと、りろの変な遊びにはあまり付き合わないでくれよ」
「私の気分次第です」
エルイが扉を開けると、外にはりろが座りこんで何かをしている。
「おい、りろ。何してたんだ?」
「えっとですね、これは違うのです。ただ、どんなエッチな事……じゃなかった、何を話してるのか気になっただけなのです」
エッチな事って……、僕がエルイなんかとすると思っているのか?
「安心してください、りろちゃん。私は松山さんに一切好意を抱いて無いので、絶対やりません」
「そんな、絶対なんで言わなくてもいいじゃないか」
「松山さんだって、別に私とそういう気持ちにはならないでしょ?」
「まあ、そうなんだけどな……」
「じゃあ、また明日。おやすみなさい」
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僕と水島、エルイの3人は幼稚園へと聞いていた。
「じゃあ、ボランティア同好会始めます」
「始めますか! って言っても、何をすればいいんだ?」
川崎はまだボランティア同好会の入部用紙を家に忘れ、北条はまだ何も書いていなかったので、今日は来れていない。
「今日は、園児達の机とかを全部掃除する」
そう言って、水島は2枚の雑巾を渡してきた。
「幼稚園児と遊んだりするだけじゃないのか……」
「遊ぶ日もあるけど、基本は掃除。あと、園児たちには手を出さない方がいい。前も言ったけど、この園には北条さんの妹のみさちゃんがいるし」
そういうやそうだったな、幼稚園児とは見えないあの子な。
「早速、掃除開始」
「はいはい」
僕達は言われた通り机や廊下、窓を隅々まで掃除した。完璧に綺麗になるまで2時間も掛かってしまった。
「ふーっ……、やっと片ずいた」
これだけやればかなりポイントが貯まっただろう……。
そう思い、ポイタメを確認すると5000ポイント増えていた。時給換算すると、1時間当たり2500。これを何とか残りの平日13日間やるとして、なおかつ3時間やると97500ポイントってところか……。
今の所持ポイントを考えるとあと、250000か……、やっぱりデイリーミッションをするしかないか。
「今日はこれで終わりなのか?」
「うん、これで終わり。どうだった? 1日ボランティア同好会の活動をしてみて」
「まあ、良い行いしたなって感じだな。そういえば昨日、なんで泣いてたんだ?」
結局、学校で聞くの忘れてたし……。
「あー、あれね。ボランティア同好会って、今私が部長でそれ以外誰もいないの。去年先輩が卒業しちゃって……。しかも、今年の1年生誰も入部しなかったから潰す事になったの。私はこの部活好きだし、潰したくなかった……でも、こんな部活誰も入ってくれなくて。そんな時に、松山くんが入るって言ってくれて、涙が溢れ出しちゃったの」
そういう事だったのか……だから先生は、僕が部活に入ると喜ぶって言ってたのか。
「そういう事か……ちなみに聞くけど部活の廃部を阻止するには何人集めればいいんだ?」
「6人いれば、一応いいみたい」
6人……つまり、今誘っているやつらが全員入ればいい訳か。
「そういう事か。まあ、これで多分だけど部活は守れるんじゃないか?」
「そうだね。本当にありがとう」
「いいよ、別に。僕は自分が入りたかったからは入っただけだし」
「そう……でも一応お礼は言った方がいいと思うし」
「ふーん……じゃあ、ちょっと私園長先生と話してくるね」
やっぱ、水島って変な事を言わなければ可愛いのにな……。
「お二人さんなにいい感じの雰囲気になってるんですか」
どこからともなく割り込んできたのは、何を隠そうみさだった。
「おお、この間ぶりだなみさちゃん。なんでここにいるんだ?」
「たまたま、ここを通りかかったら何故かお二人がいて。いい感じになってたんです。それで、なんかいい事あったんですか?」
なんて、感の鋭い園児なんだ……。まあ、別にやましい事とかはなかったんだけどな。
「いいことは、まあ……部活が救えたことかな」
「部活って、ボランティア同好会ですか? まさか廃部の危機だったんですか?」
「ああ、そうだぞ。何とか人数が揃いそうだから、廃部にはならないと思うけど」
まあ、相沢が入ってくれればの話なんだけどな……、もうすぐ死ぬってやつの所に部活の入部用紙なんて、持ってけないんだよな。
「そうだったんですか……この幼稚園。以外と、水島さんに結構頼ってたんですよね。掃除とか、遊びとか…。先生の人数が全然足りなかったです」
「しかも、今まで1人で頑張ってたのか……。あいつ、あんまり表情には出さないけど頑張りやさんだったんだな」
少しだけだけど、水島の事見直したな……。
「それはいいんですが……。結局、水島さんとはどこまでいったんですか?」
「は? どこまでってどういうことだ?」
「普通に、水島さん可愛いですし、流されましたがいい感じの雰囲気になってるじゃないですか。これは付き合ったりし始めたんじゃないですか?」
みさって、本当に幼稚園児なのか? 言ってることがまるで女子高生だぞ。
「いやいや、そんなわけないよ。僕は水島のことを友達にしか思ってないし、水島も僕の事を友達の中でも好きなくらいにしか思ってないし」
「まあ、間違ってはないでしょうが……。その、なんで水島さんが松山さんのことを友達として好きだと思うですか?」
「この間のお泊まり会あるだろ? 1日目に僕は水島と一緒の部屋で寝たんだよ。その時に色々あって、言われたんだよ、好きだってね」
「好きって言われたんですか? えっ? それで、なんで友達としてになるんですか」
「そりゃあ、好きって言われたら友達としてに決まってるだろ?」
異性として、みられてるわけが無いしな。
「それ、本気で言ってるんですか……。なんていうか、やっぱり松山さんって、鈍感」
「なんで、そうなる。水島が僕の事を異性として好きなわけないだろ」
「どうして、決めつけるんですか。可能性はゼロじゃないですしょうに」
「あの、水島がだぞ。僕の事を好きになるわけないだろ」
「何やってるですか、松山さん。幼稚園児相手にそんなムキになって……」
エルイが僕とみさの言い合いの間にいきなり割り込んできた。
「ちょっとな……色々と思うところがあっただけだ」
「そうですね、松山さんが鈍感だから悪いだけですけどね」
「僕は別に鈍感でもなんでもない!
だよな、エルイ 」
「いや、松山さんはどう足掻いても鈍感ですよ」
「そんな訳ねえだろ!」
「3人とも、園内では静かに」
水島がこちらに戻ってきて、一言放った。当たり前の事なんだが、こいつに言われるとなんかムカつくな。
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それから、1週間が経過した。頑張って集めたが現在の所持ポイントは221520。
後、278480ポイントだ。残り時間もあと少し……。やはり、デイリーミッションをやる以外に助かる道はないのか……。
そう思ったので、仕方なく今日はデイリーミッションをする事にした。いつも通り、よく分からんが今日のミッションは水島とキス、北条とキス、相沢とキスの3つだった。
これが、本当に天国に行くために作られたものとは思えないな……。
「それで、よく分からんがアイツらとキスしたいってことか。お前ついにいかれたのか?」
「そんな訳ねえだろ! 頼むよ、親友のお前にしかこんな事頼めないし、どうすればアイツらとキスできるか教えてくれよ。お前、一応イケメンだろ?
キスくらいしたことあるんだろ! 」
重要なところは誤魔化し、とりあえず水島と北条とキスしたいとだけ伝えて、川崎に相談に乗ってもらってるところだ。
「確かに、彼女とかはいた事あるけど……。まあ、お前が頼めばキスくらいさせてもらえるだろ」
「頼めるか! そんな事したら、北条にボコボコされるのが落ちだ。だから、さりげなくたまたま触れ合ったみたいな感じにしたいんだ」
「それ、俺じゃなくて良くないか?
イケメンとか、キスしたことあるとか全く関係ないきがするんだが 」
「いーや、良く逆ラブコメであるだろ、知らないイケメンからいきなりキスされたりするやつ! それをやりたいんだ」
「はぁ……、ついにお前もレイプに目覚めたのか。まあ手伝ってやるよ」
「なんで、そうなった! 別にレイプがしたい訳じゃねえ」
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一応、川崎に手伝って貰える事になり、現在……北条を尾行してる訳だが……。
「なあ、これって尾行というよりストーカーなんじゃ……」
「いや、ちゃんと目的を持って後をつけてるから尾行だ。決してストーカーなんかじゃない。これがストーカーだとしたら、この間松山を付けていたと……ゲフンゲフンなんでもない忘れてくれ」
「お前! 今さりげなくとんでもないこと言ったよな!」
「そんな事より、今のはお前はキスしに行く事だけを考えろ。今トイレに入ったから、あいつが出てきた瞬間キスすればいいだろう」
「それ、本当にさりげないのか? 後、僕を尾行してたことは後で話してくれよ」
なんで、川崎が僕の事を尾行してんだよ……。怖すぎるんだけど。
数分が経ち、北条がトイレから出てきた。
「よし、今だ突撃だ!」
「分かった、うぉぉぉぉぉぉ」
川崎の言葉で僕は北条に向かって走り出す。
現在の所持ポイント221520
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