薪者駄助の化物遣い
きょむロット
第1話
「はっ」
今日は月曜日。週明けの嫌な日だ。
学校という監獄とも言えるような恐ろしい場所に行かなければいけない。日曜日の自堕落 な生活からの制限。辛すぎる。だが、行かないのは行く異常に面倒くさい。暇というのは、実際つまらないというより死にたくなる感情だ。
義務教育ではないのにしても、これまで義務教育でいやいや行かされてきた俺にとっては、変わりない気がする。
おっと、この物語の語り手として、最初にするべきことを忘れていたようだ。
そう、自己紹介である。
僕の名前は薪者駄助(まきもの だすけ)、無駄に広い屋敷に住んでる普通…ではない男子高校生。高校は私立の可夢偉高校。そこそこ頭は良い高校で、校風である億年桜は緑の葉を生やし初めたころだ。
今はここらへんで大丈夫かな?詳しいことはのちのちわかってくる。
こんなに自堕落な語り役でも、根気強く読んで欲しいものだ。
この際、
「そんなことを言うなら、そもそもの話しかたを変えればいいじゃないか」
という意見をたびたび耳にするが、しょうがないじゃないか。
人は人。
俺は俺。
「みんな違ってみんないい」
という考え方の持ち主にそんなことを求めないで欲しいし、何しろ批判的、批評的な意見には従いたくないのだ。
まあ普通ではない、つまり正常ではない自分のことを主観的にも客観的にも人と呼べるのかは置いといて。
周り回って時計の針も頃合いだ。
のらりくらりとここから更に語りを展開していこうか。
「行って来ます」
そう言って家出て行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます