作品名：針

作者名：神澤直子

性癖：美女の高笑い、惚れたものの弱み

作品ＵＲＬ：https://kakuyomu.jp/works/1177354054894780165

　ＳＭ。ＳＭプレイじゃなくてＳＭ。

　それだけで説明が付くんだけど、凄く描写が丁寧でＭ男が本当にＳ女の事が好きなんだなってのが伝わってきます。そしてＳ女が物凄くＳ。めっちゃ理不尽。でもこういう人に支配されたい男の人って居るんだよね。不思議だよね。

　タイトルが『針』なので最初は裁縫用の針を使うのかなとか「突き刺すような瞳」と書かれているからこの事かなとか思ったんですが、まさかBBQ用の串とは…このdekai3の目をもってしても見抜けなかった……というか串じゃん！！

　まあ、Ｓ女自身が『針』という感じがしますし、そこは全然問題無いです。

　前半の軽いジャブからの後半の痛々しいコークスクリューブローが本当に痛さが伝わってくるんですが、それ以上にＳ女が嗤っているのが嬉しいのと、美しいＳ女に責められるのが本当に快感なんだなというのが伝わってきて若干Ｍ男の気持ちが分かってきちゃいました。もしも自分にＭ属性があったらﾋﾞﾝﾋﾞﾝになっていたかもしれない。でも串は痛いって串は。

　力ある者（この場合は美しさ）に支配される事に喜びを感じる性癖というのはよくある性癖なんですが、よくある性癖でもこれだけ上手く読者に伝えれる人というのは少ないと思います。

　この作品を読んでＭ男側になりたいと思うのか、それともＳ女側になりたいと思うのか、それによってどちらの素質が高いのかを調べる事が出来るかもしれませんね。

　全国の学校で教えてもいい教材だと思いました。良かったです。