温室/双葉屋ほいる
作品名:温室
作者名:双葉屋ほいる
性癖:ヤンデレ弟監禁介助
作品URL:https://kakuyomu.jp/works/1177354054894761654
性癖の説明からして(このガタガタいってるのが兄なんだろうな)という予想はしてましたが、『女物のネグリジェを脱がせようと』という文章を読んでやられたと思いました。しかもネグリジェは兄の元カノの。深い。業が深い。
エリートで家族の自慢の兄が何もかもを失ったから保護しているという状況なんだけど、兄の反応と弟の行動が既に二人の間で何かあったという事を現わしているのがとてもいいです。
その兄を屈服させる描写こそがが性癖ポイントであるにも関わらず、敢えて描写せずに読者の創造に任せるという技法。正に詫び寂びです。流石は都々逸出身という事でしょうか。
弟がこんだけ歪んでしまった理由の説明も無いのがいいですね。これも読者の想像の余地があり、想像するという事はこの状況を理解しようとしているという事で、つまりはほいるさんの性癖を受け入れているという事です。
これを無意識のうちにやられているのは性癖小説として完成度が高いです。押してダメなら引いてみせる性癖小説。お見事でした。
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