作品名：赫

作者名：神澤直子

性癖：暴力

　彼女に暴力を働く男が暴力で興奮を感じて最後まで至ってしまうお話。

　暴力で興奮するのはシンプルながらも誰もが持ち合わせている性癖なので分かりやすくていいですね。

　力を行使する事で快楽を得るというのは本当に誰でもやっている事なんですよ。それが彼の場合は暴力だっただけ。

　暴力がエスカレートした辺りの

『彼女の目の周りが暗くなり顔が腫れ上がって様を見ると妙に興奮する』

　という部分と

『生気のなかった彼女の瞳に再び生気が戻る。親の仇でも見るような、僕が恨めしいような、まだ生きていたいという力強い瞳だ。』

　という部分がとても性癖力が高いです。

　女性の綺麗な顔（恐らく）を変形させる事で、その女性自身（と彼が勝手に思っている部分）を破壊する行為。

　単に虫を潰すように破壊するだけでなく、生きる意志を見せている物を破壊する行為。

　この二つの部分に興奮しているわけなんですね。

　最終的に首を絞めて殺してしまっていますし、相手の価値ある物を直接破壊する行為が性癖なのでしょう。なので暴力。イッツバイオレンス。いいです。その調子。

　今までは顔を腫れさせるだけで終わっていた彼がこれで命を終わらせるという最上の暴力を覚えた訳です。これからどうなっていくんでしょう。

　とても楽しみですね。ええ、とても楽しみです。

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