1ー6




 四限目の授業のチャイムが鳴り、昼休みの時間となった。



 さっさと先生に早退の理由を言って会社に行くか。



 周りの学生達は弁当箱を出して食べ始める者や、おしゃべりをしているの者もいる。



「達也ぁ〜!一緒に食べようぜぇ〜!」



 友達の荒木が弁当箱を持ってやってきた。そんな荒木に対して申し訳なさそうに謝った。




「すまん、今日は早退するんだ」


「早退?どっか調子悪いのか?」


「いや、家の用事でな…」


「そっか……最近は構ってくれないから俺は悲しいぞぉ」




 構って欲しかったら自分から構って〜なんて言わねぇよ。そんな事をしていると、教室の扉の方でザワザワとしていた。



 何かと見てみると、そこには結衣がいた。



 誰かを探しているのか教室の中を見渡していた。嫌な予感がして、そっと別の扉の方で出ようかと思ったらちょうど結衣が現れ見つけた。




「……あ、達也だ」




 オーマイガー、見つかっちゃったなぁ……




 クラスメートは俺の名前が出た事にざわつき出して、荒木もすごい形相で俺を見てきた。



「おい!達也!どう言う事だよ!」



わぁ〜めんどくせぇ。こんな事になるなら家でいた時に言っとけば良かった。



 肩を掴んで揺さぶってくる荒木を見て次からはそうしようと考えていると結衣は近づいてきて話しかけてきた。




「……昼ごはん……一緒に食べよ?」




 大きな雷がクラスの男子共に落ちた!




「すまん、今日は急ぎの用事があって早退しないといけないから無理だわ」




 もう一度、雷が男子共に落ちた!




「……そう……残念…」




 うーん、いつもなら無理して予定を詰めたら良いけど、今回はダメだからなぁ



 残念そうにしている結衣を見て、ため息をついて苦笑した。




「明日で良いなら、一緒に食べるか?」


「……!……うん」


「はは、すげぇ〜元気になるな」


「……約束。破ったら大阪湾に沈める」


「おいおい、極道が後始末する為のセリフを言うんじゃないよ」




 なんか結衣が言ったら言ったでなんか迫力があるな。わぁ〜怖い


 結衣と一つの約束をして、虎視眈々と睨みつけている男子共と荒木から逃げるように教室から出た。






ーーー








「はぁ……今日はなんか疲れたな」



 校門から出て、駅の方で待っていたら一台の黒のベンツがやってきて一人の男が降りてきた。




「お疲れ様です。会長」


「あぁ、すぐに会社に向かってくれ」


「分かりました」




 車に乗り、目的地でもあるアスタロトグループ社に向かった。





「明日が……楽しみだな」








ーーー

誤字、脱字などが有ればコメントしてください。



短くてすみません。

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