第7話

【第7章~悪夢~】

私は夢でうなされていた…


そう、高スペック婚活パーティーに非正規社員ってことを隠して参加する夢…


たしかに私が働いている会社は高井物産という、超一流企業。しかし、実際には派遣社員や契約社員などの非正規社員が年々増加している。


とはいえ、世間ではいまだに一流企業のイメージが強く、大学の就活でも人気企業のランキングで上位にランクインしている。


そこで働いていると言えば、婚活市場では間違いなく有料物件扱いだろう。しかし、実際には、私は契約社員なのだ!しかも、契約社員であることを隠して参加するなど、婚活女性からすれば言語道断!事故物件扱い間違いなし!


それは、ともかく、身分証明書には雇用形態は記載されてない。そのため、私は受付は難なく通過することができた。


ところが、席に着いた途端、私の目の前の女性が悲鳴をあげた!


「ギャーーー!この人、非正規社員よーー!」


その瞬間、会場は大混乱に陥り、警報サイレンが鳴り響いた。


「この会場に非正規社員の男性が紛れこみました。皆さん注意してください。」とアナウンスが流れた。


警備員が乱入してきて、私は捕らえられた。


私は、「なぜ私が非正規社員だと分かった?」と警備員に聞いた。


そしたら、警備員は「この会場の女性は全員、特殊なコンタクトレンズを装着している。これを装着すると非正規社員の男性の頭上には『非』という文字が浮かび上がるようになっているんだよ」と答えた。


ドラゴ○ボールのギニュー特○隊は戦闘力を計るアレを装着しているが、まさかこんな物があるとは…


ってか、この件…たしか「翔んで○玉」にも似たような場面が…そういや、昨日、あの映画見に行ったな。その時は埼玉県民を見つける特殊な装置が出てきたが…


映画の中で埼玉県民差別に対して埼玉デュークらが戦っていた。そうか、これは、私に対して非正規社員差別と戦えという、映画の作者たちからのメッセージなのだ!私はそう解釈した。


そして、私は目が覚めた。


ベッドから降りると先日、街コンで知り合った早川希さんからLINEが来ていた。

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