パジャマパーティー(準備)
「さて、ニサちゃんの傷も癒えたことですし、明日から3日かけて強化合宿&パジャマパーティーを開催したいと思います!」
「おーー」
突然始まる私の合宿&パジャマパーティー宣言に舞だけが拍手してくれる。
「いや、なにそれ? 合宿は分かるけど、パジャマパーティーは何よ?」
「あのねミカ、私たち毎日学校行って、放課後や休日を利用して訓練、訓練、訓練……くん……れ……ん」
訓練の辛さを思いだし視界がぼやける。
「あーー言ってる途中で泣けてきた! つまり女の子成分が足りない!!」
「なに女の子成分って……」
ミカがめんどくさそうな顔をしているが無視をして話を続ける。
「なので訓練は怠らず、明日の土曜日から振替休日の月曜日の3連休を利用して夜パジャマパーティーを開催するのです!」
「アオイなんか最近キャラおかしくない?」
「元々、こうです! 吹っ切れて元に戻りました!」
「そ、そうですか……」
ミカが私の気迫に押される。この状態の私を舐めてもらっては困る。
「ニサちゃんの歓迎会も含めてやろうよ」
「ちょっと待ちなさい、歓迎っていつ仲間になったのかしら? それにニサちゃんって……」
「じゃあ友達の復帰祝いってことで」
「と、とと、と、友達? 貴女とわたくしが……仲間じゃないなら良いかしら? 友達なら……なっても……よっよくってよ」
「あーーツンデレだ」
否定したり肯定したり忙しいニサちゃんにプリンを食べながら舞が突っ込む。
「でもさ良いんじゃない? そのパジャマパーティーとやら。訓練も良いけど仲良くなるのは悪いことじゃないと思うけどな」
舞の発言に後押しされ私はパジャマパーティーの開催を決定させるのである!
* * *
土曜日
「では、皆さんお買い物に出発しましょう!」
イイモールで食材を一通り買う、勿論カレーの材料は買ってある。
ニサちゃんがもの珍しいのかキョロキョロしている姿が可愛すぎる……おっと心の声が漏れていた。
「そうだ! 舞とニサちゃんて、寝るときなに着てる?」
その質問に
ビクッツ!!
身を震わせるミカ。その為に一歩遅れてしまった。
「んーあたしは裸だ! 何も着ない」
「わたくしは肌着ですわ」
「お前ら、待て……それは……まずいぞ……」
この世の終わりの顔でミカが2人を見る。
「ほーーそれはそれは、やりがいがありそうね。ミカも前に買ってから買ってないでしょ、パジャマ」
「あぁ~やめてアオイ、あれだけは……」
「お金は私が出します! さあ行くよ3人とも!!」
「??」
疑問符が飛ぶ2人と諦めた顔の天使はこの後モール内を引きずり回され着せ替え人形となるのだった。
「ごめんなさい、ごめんなさい……もう床で寝ません、裸もやってません」
「魔物だ……魔物がいる……まものこわい」
「悪夢ですわ……これは悪夢、さあ目覚めてわたくし!」
天使2人と魔物にトラウマを植え付ける、灰の魔女。
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