灰の魔女
自身を焼いた私を見てニサが一瞬驚いた顔をしたけど
「覚悟した目ですわね。ただ気合いだけで経験を埋めるのは難しいですわよ」
そう言って
『クリュスタッロス セレネ』
ニサは槍から三日月状の氷の刃を3枚飛ばしてくる。
『モルビド』
その刃の隙間にモルビド這わしてくる。
「イグニスに、3つ! 前2、上回転と右回転で上下!」
イグニスの玉2つを上下に設置、その玉に氷の刃が当たると1枚は上にもう1枚の刃は右側に弾かれ私から大きく反れる。
「もう1つ、鞭」
残ったイグニスを鞭状に変え後1枚の氷の刃を絡める。
「爆」
そして鞭の先端を爆発させ氷の刃を粉砕、その爆風でモルビドの軌道を反らし避ける。
「驚きましたわ。この一瞬でその動き。やはり灰とはいえ侮れませんわね」
「ニサ、私決めたよ。この火の魔女の燃えカス最後まで燃やしてみせる。くすぶった火でどんなに見苦しく弱々しくても!」
私はニサを精一杯睨む。
「私は灰の魔女だ!!」
「見せてもらいますわ。そのくすぶりとやらの火を!」
『クリュスタッロス ピオッジャ』
氷の雨を降らすと『グラーツイア』伸びる槍を投てきしてくる。
私は氷の刃より速く飛んでくる槍を避け
「イグニス、大きい盾回転」
イグニスを盾状にし回転させ氷の雨を弾いていく。
『エクステンド』
地面に刺さってたグラーツイアが伸び槍の石突が背中に食い込む。
「ガッ……ハ」
一瞬息が出来なくなる。
やっぱり強い、なんだかんだで私は一度もニサに攻撃を当てれていない。
付け焼き刃でどうにかするには……
意外性か……
「イグニス、私がイメージするの分かる? 構造までは知らないからなんとなくになるけど」
(んーーなんとなくですけど分かりました。やってみます)
「ありがとう、お願いするね」
「イグニス、小さく8つ、散開、爆」
8つに別れたイグニスを空中に散開させ小爆発を起こす。
「爆発好きですわね。『スプレディト』」
金の装飾の槍を華麗に捌き爆風を蹴散らしていくと更に『モルビド』鞭のような槍で追撃してくる
「イグニス、銃」
手元で銃の形を作るイグニスを握る。あくまでも私の想像した銃なのでゲーム出てくるハンドガンぽいやつだ。
「シュート」
パン! パン!
火の銃から火の銃弾を放つ。
「なんですの!?」
そう言いつつも槍でさばくニサ。
「ショット」
次にイグニスにショットガンの形を取らせ弾を散弾させる。
『ウンディ クリュスタッロス』
大気を凍らせ弾を受けるが何発か貫通した弾がニサの頬を切る。
「!?」
追撃を緩めず
「イグニス、銃2つ シュート!」
2丁拳銃にしてニサ目掛け撃ち続ける。
「これは……『ウンディ ピオッジャ』」
氷の雨で弾を打ち消すが数発ニサを貫く
「くぅ!」
血を吹き出しながらも槍でさばき続ける
「ショット!」
散弾された銃弾がニサの光の羽を捉え撃ち抜く。
片羽を失ったニサはバランスを崩し地面に着地する。
「イグニス、集まる」
ニサの足元に集めたイグニスが地面で赤く光だす。
「イグニス、いくよ! 必殺!ファイヤー トルネード!!」
ニサの足元の光が増しニサを囲うように火の渦が巻き始める。
「なんですのこれ!?」
ゴーーーー!!
そのまま火柱になりニサを巻き込み焼く。
火柱は一瞬で消え火に焼かれたニサが落ちてくる。
ドサッ!!
「カッハ、ゲホッ」
地面で血を吐くニサ。
勝負あった……?
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