イグニスくんデビュー
体の部位に召喚を施した舞は力とスピードを増し、ニサを押し始める。
ニサも槍を入れ替えながら対抗するが少し部が悪そうだ。
(ご主人さま!なにか来ます!)
頭に響く声。その声のお陰で反応出来た私は横へ飛ぶと地面に何かが刺さる。
(くない?)
「避けたか……」
街路樹の枝から飛び降りてくるスーツ姿の女の人。
「魔女、死んでもらう……」
『ユリ』『アヤメ』『スズラン』
両手合わせて6本のくないを指に挟み葵に投げつける。
くないは散開し逃げ場が無いように飛んできて全部は避けれない。
けど!
「イグニス」
私は来るべき日のために買っていたオイルライターを取り出し火を着ける。
シュボッ!
オイルライターに灯った火はすぐに丸くなり私の回りに飛び始めるとくないを2本弾き飛ばす。
そこに出来た隙間を利用して私は避けることに成功する。
決まった!! オイルライターもカッコいい!
「火を使う……だが残り火」
『ひなげし』
女の人が短刀を握り切りつけてくる。
「イグニス、盾の形」
私の声に答えイグニスは平たい丸の形になり短刀を受け止める。
「イグニス、分離、剣の形!」
イグニスの盾は短刀を押さえたま一回り小さくなりながら火の玉を私に渡す。
その火は剣というには短いがナイフ位の長さの刃物の形状をとる。
盾の影から飛び出し女の人に切りつける。
『ユリ』
女の人は左手に持ったくないで私のナイフを受ける。
「イグニス、回転!」
短刀を受けていた盾を刃に対して縦に回転させる。
「な!?」
女の人が初めて驚いた顔をする。
短刀をあっさり手放すと避けながら
『キキョウ』
日本刀を召喚し構える。
「イグニス、戻って丸く!」
盾とナイフの形をやめ玉になり1つになる。
「イグニス、必殺技いくよ」
私はイグニスを高速回転させ始めると右手を前に付きだし、イグニスを押す。
イグニスの玉は結構なスピードで飛んで行く。
女の人はそれを刀で受け止めるが
『必殺!爆炎塵華!!』
受けとめた火の玉がカッと光り、爆発する。
ドーーーーン!!
花火みたいな小爆発が起き、周りに火の粉が散ると女の人は片膝をついている。
だがその前に青い槍が地面に刺さっており槍が薄い幕を作って女の人を守っている。
「ニサ、すまない、助かった」
「いいえ、当然のことですわ。サキさま、大丈夫ですの?」
舞と切り合いながら話している。
「残り火でこの力。魔女がこれ程とはな……」
サキが睨み付けてくる。
『グラーツイア』『モルビド』
2本の槍を連続で投てきし舞の動きを制限。
正面に舞を捉えたニサはさらに
『ウンディ セレネ』
ウンディから三日月の水の刃を飛ばし舞を完全に捉える。
舞は水の刃を鎌で受けた為、体はがら空きになる。
その隙を見逃さずウンディで突くニサ。
それを見てニヤリと笑う舞は胸を張って刺してくれと言わんばかりにつきだす
『骨の檻』
そう声が響いた瞬間、舞の体から血が吹き出し、あばら骨が飛び出て大きな口のように開き突っ込んできたニサを補食するかのように形になる。
そしてニサを串刺しにするために交差しながらあばら骨が閉じていく。
「まずっつ!?」
目を大きく開くニサ、天使の羽を使い空中で急ブレーキをかける
『ひなげし』『キキョウ』
骨が閉じる前に二本の刀を割り込ませニサを掴み投げる。
「つっ!」
ニサは地面に叩きつけられる。
「大丈夫か? ニサ」
「えぇ、右腕がちょっと切れた程度ですわ」
サキはニサに手を貸し立ち上げると、舞と合流した私達に向き合う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます