第9日 くせのくせに。



癖というのは、治らない。


幼少期から私はどうしても貧乏ゆすりをする癖がある。

無意識のうちにやっているので、やめようもない。


やめたほうがいいのは、わかっているけど。

やめられないのもわかっている。

そんな注意は忘れたほうが幸せだ。


癖は、己ではわからない。


くせに、人からみれば分かり易い。





人の癖はわかりやすいもので、ずっと見ていればわかってしまうものなのだ。

犬や猫もそうだし、子供も大人もそうだ。

唾を飲んだり、

手をいじったり、

爪を噛んだり、

頭を掻いたり、

足を動かしたり。


面倒なヤツだ。


癖は本当に。



だけど、私は癖が好きだ。


似た癖を持つものは仲間のように思えるし、仲間がいなければそれは己だけに宿るアイデンティティだ、くだらない限りのくそったれだと思うよりずっと素敵だと思う。


癖のくせになまいきだ。



好きなあの子の癖を知るのも、

悪くないように思わないだろうか。


嫌いなアイツの癖を知っていれば、

馬鹿にできるかもしれない。


他人を貶めることしか考えていない

ドクズの私でも、癖はある。





あなた方の癖はなんだろうか、

日記としてなりたっているのか知らないけど、

くせのせいにしておこう。


無駄にお喋りが好きなこのクセのせいに。

くせのくせに少し便利だが。












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