45話
『アオイ、落ち込む必要はないぞ』
「どうして? 僕のステータスじゃ戦闘なんて出来ないし、お荷物だもん・・・。やっぱり、一人で旅して目的を果たす方がいいのかも・・・」
『何を言う。我が盾と前衛をし、アオイが支援すれば問題解決だぞ』
「えっ!? 」
僕が支援? でも、僕のスキルに支援するのなかったよね?? どうやって、支援するの!?
支援って、確かサポート役だよね。
僕が持ってるスキルより、ヴァルの方がいろんな意味で万能だよね?
それとも、今後増えるのかな。いや、本来の目的死に場所があるから、それはないよね。
途中区間で悩んでも解決策浮かばないから、もう考えるのやめよ・・・。
「そうそう、忘れてた。妖精王アレをそのまま放置は自然環境に宜しくないから、解除する時間設定しておこうかな」
『そのまま放置でもいいのだぞ。我は、長年アレの監視に疲れた・・・』
ヴァルの耳と尻尾が垂れて、本当に疲れ果てているのが分かる。
しかも、監視中は同じ空間にいないとダメみたいで 一応敷地内には居るけど 近くにいたくなくて少し離れた場所で過ごしていたんだって・・・。神獣も大変なんだね、いろいろと・・・
温泉いずみも堪能したし、そろそろ次の場所へ移動しようかな。
「ヴァル、そろそろ移動始めてもいい?」
『構わぬぞ。して、次はどこへ行くのだ? 』
「ん~、まずは森を出てから考えたいかも。でも、そこそこ花や樹々があるところがいいなぁ」
『それならば、チェリミという場所はどうだ? 』
「チェリミ? それって、地名なの? それとも、花の名前なの?? 」
『勿論、地名だ。この世界へ初めて来たという異界人が、好きな花を植えたのだが10種類前後植えても2種類しか育たなかったそうだ』
「もしかして、その人 季節感無視して植えたんじゃ・・・」
『それは我にも分からぬ。が、アオイなら原因が分かるのではないか? 』
「あ、なるほど。僕の薬草・毒草採取のスキルで調べられるもんね! これなら、戦闘に参加出来なくてもポンコツじゃないよね」
僕が一人で納得していると、ポツリと『ポンコツとは何なのだ?』と首を傾げているヴァルを見て「なんでもない」と言うように軽く首を振った。
一人旅も慌しかったけど、ヴァルと一緒でもあまり変わらないなと思いながら問題児を放置して移動開始した。
仮にも王という立場にいるんだし、後を追うとか馬鹿な事考えてないよね?
少しだけ不安になりながらも、先を急ごうと視線で頷く僕達だった。
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