38話
「ラセイ」と呼ばれた存在は、僕を下から上を何度も値踏みするように見入る。
だけど、それって初対面相手にやったら失礼だよね? 反発しても問題ないよね??
「ねぇ、ヴァル」
『どうしたのだ、アオイよ』
「下から上に上から下にと初対面相手を値踏みするのは、神獣や精霊界では当たり前なことなの? 」
『そのような常識外れなことはないぞ』
「でも、現にされてるんだけど・・・」
『ラセイよ。我の主を値踏みするのはやめてもらおうか』
『アベリーこそ、その人間から離れると・・・』
ラセイが言い終える前に、ヴァルが唸り殺気を放ち そして・・・
『我の主を侮辱するのか!! 我は、アオイから離れぬ』
『そうまでして人間ひとの子に入れ込むのか・・・? 私と一緒に過ごせば毎日が平和に過ごせるというのに・・・。ならば、排除するのみ』
排除? 誰を? 僕とヴァルが一緒にいるのが気に食わないからって、ただそれだけで僕を殺すの??
確かに死に場所探してるよ。だけど、誰かの力で捻じ伏せられるのは望んでない。ましてや、溺死なんて僕の理想の死に方じゃないし!!
「ヴァル!! 」
『己の身すら守れぬ人の子など、アベリーには相応しくない! 消滅するがいい!! 』
『させぬよ』
自分の身を護るスキルなんて僕にあったのかさえ分からないけど、このままではジリ貧になるのは確実で 神獣ヴァルと多分精霊王ラセイの二人が衝突していたら、最終的にはこの辺り一帯焦土と化してしまう。
そうならないように早くスキルを確認しよう。
『卯月碧䒾(転生者・死に場所を探し求める者)
男(※双成)
6龍神に愛されし者・神々に愛されし者(クレアツィオーネの加護)
スキル:同化Lv7.6・(New)威嚇Lv2・(New)七変化∞・隠密Lv6・隠蔽Lv7・気配察知Lv5・(New)テイム∞・(New)調教師Lv4・想口紡変換Lv10・胃腸強化・俊足Lv7.8
脱兎Lv10.5・痛覚無効・毒無効・麻痺無効・(New)水操作∞・(New)融合∞・言語・異世界知識・薬草採集・毒草採集・浄化Lv4
回復Lv3.6・装飾Lv1・転写Lv8・沙芽Lv10・解呪(解除)Lv3(30/100)・即死魔法(自分には使えない)Lv20』
何か、いろいろとツッコみたいけど そんな暇ないからスルーしよう。
七変化って、僕がヴァルみたいに変化出来たりするのかなぁ。それなら、ヴァルの技を僕が真似ても出来るんじゃ・・・
よし、これで僕の身もヴァルの身も守れるかもしれない!
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