18話

 僕の大嫌いなアレが浮遊している森の中で枝葉が隠れ蓑になってる枝で寝ていた僕を起こしたのは、マイクロミニな小人《妖精のような虫》だった・・・



『何度も言うようじゃが虫ではないぞぃ!』


「ちょっとしたナレーション風のこともツッコめるんだね」


『当然じゃ!』


「へぇ~、便利だね。それじゃ、お休みなさい」



 ペコリと頭を下げて横たわった僕に虫・・・もとい、お婆ちゃんが待ったをかける。



『ま、待つのじゃ!!』


「僕疲れてるの!眠いの!!ゆっくり疲れを癒した後じゃダメなの!?」


『おぬしが目覚めた頃には屍がゴッソリじゃがよいのかの?』


「・・・・・・よし!頑張って話せるようにしよう!!」


『ほんに嫌いなら、何故ココに入ったんじゃろうなぁ・・・』


「変なのに追いかけられて無我夢中で走ってたらココだったの」


『変なのじゃと?どんなのじゃ?』


「究極のガチムチ筋肉質で顔だけ骸骨っぽいオカマ?」


『そ、それは・・・生きていたのかぇ・・・?』


「最初は脚あったよ?この森との境界線で何かに阻まれたようにビターンって音がして振り返ったら脚無かった」


『半死かのぉ』



 お婆ちゃん・・・怖いこと言わないで・・・

 半分死体って、ゾンビとは違うんだよね?

 検索しても説明でないんだけど、どうしたらいいのかな・・・



『ほっほっほっ、そんなに怖がらんでも大丈夫じゃよ』


「僕、笑えないんだけど・・・」


『そりゃ、早く解いてくれんかの?』


「ん~。でも、どうやって解くの?」


『おぬし、何か解く方法は持っとらんのか?』


「ステータス確認してみるから待ってて」


『ステータスじゃと!? おぬし、異界人なのかぇ!? 』


「うん。まぁ、いろんなことが嫌になって死んだはずなんだけど気がついたら璃珠の杜にいた」


『璃珠なんて森はなかったと思うんじゃが・・・』


「あ、僕が改名して呼んでるだけ。離樹って寂しい名前可哀想でしょ」


『なんとまぁ、変わった人の子よのぉ』


「うん、知ってる。昔から周囲に溶け込めなくて散々言われてきたから」


『ふぅむ・・・』


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