13話

 うん。ものすごく危ないというか、えげつない土地なのは解った・・・

 結局、人間が自然破壊した結果がコレってことだよね?


 どんだけ自分勝手なの!?

 それでデロデロした暗い森にしちゃったらダメじゃん!


 もう、何でこんなんばっかなのかなぁ。

 僕の死に場所がこんな如何にもアレが出ます的な場所は望んでないよ。



「何か霧がでてきたみたいだけど、白いんじゃなくて黒っぽい紫?」



 あれ?

 これって、もしかして。

 もしかしなくても、吸い込んじゃヤバい毒霧だったりして・・・


 うわぁ。僕、神様から毒無効もらっといてよかった・・・うん。

 気持ち感謝してるけど、死ぬ邪魔したことは許してないんだからね。


 んん!? こんな場所に美味しそうな実が生ってる。

 食べられるのかなぁ。赤と紫の実があるけど不思議・・・。

 一応調べてからにしようっと。


 え?すぐに食べないのかって?

 だって、害になる食べ物だったら僕苦しい思いしなくちゃいけないし嫌だよ。


 ん~と、なになに・・・


『イチロベロゴシ:一見食べられそうだが毒を含む果実。果実は肥大した花弁に包まれ、初期は赤色だが後に黒紫色に熟す(紅熟した果実を果実酒にして飲んだところ、頭痛、めまい、おう吐などの中毒症状を起こし、重篤だと最悪死に至る)見つけたら眺めるだけにしておくのがいいだろう』


 うん・・・。調べておいて良かった・・・

 お腹空いたとか喉渇いたとかで口に放り込んでいたら、三途の川に逝ってる果実だね。


 というか、無駄に長い説明って誰が考えているんだろう。

 やっぱり、神様なのかな?よっぽど暇なんだね。


 でも、やっぱり喉は渇くよねぇ。

 食べちゃダメって言われると余計食べたくなるけど、毒だって分かってると食べる気失せるのってなんでだろう。


 この森で水を見つけても飲めなさそうに思うのは気のせいじゃないよね。

 至る所から毒霧がプシュ~ッて噴き出してるんだもん。

 ん?噴き出す??何で噴き出してるの!?


 この森は火山の毒バージョンですか!? ありえないから!!


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