14話

 ねぇ、すごく気になったんだけどさぁ。

 花に詳しくない僕でも疑問に思うこと呟いてもいいかなぁ・・・

 いいよね?


 植物って、季節毎に決まってるものだよね?

 なんでこの世界の植物ってごちゃ混ぜなの?

 可笑しくない!?

 絶対、おかしいよね??


 この世界を創った神様って、ものすごくいい加減なんじゃ・・・

 毒無効のスキル持ってなかったら、踏み込んだ時点であの世逝き間違いないよね?

 いくら人間が身勝手だからって、何もここまですることないと思ってしまうのは僕だけじゃないよね。



「早く抜け出さないと、また変なのに追い駆けられちゃう気がする・・・」


「誰に追い駆けられてるのかしら?」


「!? 」


「あら、どうしたの?」


「えっと・・・誰・・・?」


「アタシ?」


「はい。どうみても男に見えるんですけど・・・」


「あ~ら、失礼しちゃうわね。こう見えてもアタシは女なのよ」


「はい・・・?僕の聞き間違いでしょうか。女だと聞こえたんですけど・・・」


「さっきから、そう言ってるじゃないのよ~。失礼しちゃうわね!」


「・・・・・・・」



 どっからどう見ても男なんだけど・・・

 もしや、これが噂のオネエっていう人種なのかな・・・

 そうだとしても、男にしか見えないオネエに絡まれるのって正直逃げたいかなぁ。


 人種差別するわけじゃないんだけどね。

 オネエはオネエでも、見た目や中身が女と区別つかないような人なら気にしないんだけどさぁ。

 如何にも漢って感じのオネエは、ちょっと・・・


 普通にガチムチ系の男なら、何をすればそこまで鍛え上げられるのかなって興味はでてくるよ。

 でも、そうじゃないから怖い・・・



「あの、貴方のお名前は・・・?」


「アタシは、エリーナよ。よろしくね、ボウヤ♡」


「僕は坊やと呼ばれるほど子供じゃないですよ」


「アタシが名乗ったんだから、ボウヤも名乗りなさいな♪」


「僕はサイ。これでいい?じゃ、急いでるから」



 フルネームまで言わなくても名前の一部を告げるだけに留めた。

 変なのに付け狙われたくないし。璃珠の森とか、璃珠の森とか、璃珠の森にいた変人とか。

 大事なことだから三回言ってみた!

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