第3話 男子高生は、卒業後の寄生先が未だ見つからない。

高校2年生になって、2ヶ月が経った。

結婚相手は、いまだ見つからない。そもそも、ただの男子高生が、収入の安定した女性と出会う機会など滅多にない。


「なぁ一ノ瀬、俺の結婚相手がまだ見つからない」

「だから、俺は知らねーよ」

「知ってろよ」

「やだよめんどい。つか、そもそもこんな働きたくないとか言ってる男と結婚したい人なんてこの世にいねーよ」

「んなのわかんねーよ?イケメン養いたいって人、いるかもしんねーじゃん」

「いないから未だに結婚相手見つかんねーんだろーが」

「なんでいねーんだよ!クソが!!」

「じゃさ、もういっその事藤田先生にすれば?」

「は?やだよ。自分の担任とかマジないわー」

「そうか?スタイルも顔もそこそこで、性格だって、そんなに悪くないじゃん。ちょっと熱血入ってるだけで」

「そりゃ、お前が藤田先生タイプってだけだろ?」

「まーそうなんだけどなぁ笑」

「そーいや今日の放課後藤田先生から仕事頼まれてたわ」

「あそう。じゃあ俺先帰るから」

「おー」



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