ハイジャック
K氏はとある飛行機に乗っていた。
「トュルルルル ブーブーブー トュルルルル」
K氏は何気なくバックポケットから、携帯電話を取り出した。
「はい、もしもし。」
妻からの電話だ。
「あ、なんだ君か。何かあったのか?」
K氏が言うと、妻は慌てた声で応える。
「今、その近くでハイジャックされている飛行機があるって聞いたんだけど…大丈夫?何か異常があったりしない?」
「ああ、僕は大丈夫だよ。」
K氏は、胸ポケットに携帯電話をしまった。
実はその飛行機とは、K氏の乗っている飛行機なのだ。さっきも二人、K氏の目の前を通った。
「しかし、困ったことになったな。彼女も馬鹿ではない。少なからず怪しまれてしまうだろう。俺としたことが、こんな時に電話に出てしまうなんて…」
何日か後、K氏の妻は何者かによって殺されていた。
ショートショート 大狼 夕 @WoLfeski
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