「はい、網と薪と着火剤ね。」

「ありがとうございます～！」

「薪、意外と重いな……。」

「あんたたち～、転ばないようにね～。」

　こうしてBBQの準備は万端になりました。Bluetoothスピーカーもしっかり設置して、いざお肉です！ただしお姉ちゃんは運転なのでお酒は飲めません。

「うう、こんなに酒が美味そうなシチュエーションなのに、生殺しだわ……。」

「最初は誰が音楽担当するんだ？」

「よし、自分がやるぜ！これ、こういうときに流したかったんだよな～！」

　ファンキーなベースラインにヒップホップ的なビート、それなのにサイケデリックでドリーミーな上モノ、すごいアンビバレントな音楽です。野外の風景が一気に彩りを帯びていく感じ。音楽フェスティバルに行って、遠くで鳴る音楽を聴きながら川で過ごすようなチルアウトを感じます。

「良いわねこれ！この心地よいグルーヴにチル感がたまらないわ！」

「ああ、何この音楽、めちゃくちゃビール、ビール飲みたい……。」

「Koushikっていうカナダのアーティストだぜ、このアルバムは"Out My Window"。最高だろ～！晴れの日！BBQ！Koushik！シーフード！間違いねえ～！」

「この"Be With"って曲イイね～！ベースがヒップホップなのに、シューゲイザーっぽい雰囲気や、The Avalanchesにも通じるポップセンスがあるよ！私、これ大好きだ～！」

「リバーブのかかったボーカルがまた気持ちいいな。これ聴きながら肉を食って、昼寝とか最高に気持ちよさそうじゃないか。」

☆　☆　☆

Koushik - Out My Window - 2008

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい