第8話魔法を撃つ
しばらく歩くと庭が見えてきた。
だが前世の俺の常識には当てはまらない広さなのだ。
およそ大人のサッカーグラウンドが5つあるくらいの広さである。さすが異世界。さすが貴族。
まあ自分が住んでる家なんだけど、なんか誇らしいよね。
「師匠、こちらで魔法のご指導お願いします」
「分かった」
「あの僕は何をすれば良いんですか?」
「そうだなー、取り敢えず魔力操作が自由自在にできるまでひたすら特訓だな」
俺は苦笑いで
「あのー、僕もう魔力操作できるんですけど……。」
「なあっ!?魔力操作が教えてもらわずにできる?お前何歳なんだ?」
やっぱり驚かれたか、と思いながら答えた。
「5歳です」
「5歳で魔力操作が出来るってお前賢者を超えるつもりか!?ほとんどの奴は10歳でようやく出来始めるものなんだぞ?ありえねぇ」
え?そんなの本に書いてなかったんだが…。
「まあいい、一回やってみてくれないか?俺がみてやる」
「師匠は魔力が見えるんですか?」
思ったことを言ってみた。
「ああ、魔力を目に集中させると魔力が見えやすくなる。俺は持ってないが、『魔眼』を持っている奴は魔力が生まれつき見える奴がいる。『魔眼』の種類は様々でその他にも様々な事ができるというがあまり知られていない。なんでも、魔眼持ちが少ないからな。」
「そうなんですね!教えていただきありがとうございます師匠!」
「ま、まあ師匠だからな!はははっ!」
『魔眼』という本には書いていなかった新たな単語が聞けて良かった。
「えっと、魔力操作をすればいいんですよね?」
「ああ、やってみてくれ」
そうして魔力を身体中で素早く動かしていく。
魔力操作を始めて早2年、そして前世のラノベ知識を活かして鍛錬を積んできた。
最初はゆっくりしか動かなかった魔力が徐々に思い通りに素早く動かせるようになってきた。
ステータスはこんな感じだ。
【名前】アルバート・フォン・ハワード
【種族】人間族
【性別】男
【年齢】5歳
【称号】異世界転生者、神々の使徒、ハワード侯爵家四男
【レベル】1
【能力ランク】SSS
【体力】100/100
【魔力】25800/25800
【魔法レベル】
火魔法LV10
風魔法LV10
水魔法LV10
土魔法LV10
光魔法LV10
闇魔法LV10
創造魔法LV10
【スキル】
アイテムボックスLV10
魔力運用効率化LV10
身体能力強化LV10
物理攻撃耐性LV10
魔法攻撃耐性LV10
隠蔽LV10
無詠唱LV10
手加減LV-
言語理解LV-
魔力操作LV7
【加護】
創造神の加護
魔力操作がLV7まで上昇したのだ。
レベルが上がっていくごとに魔力を自由自在に動かす事ができるようになった。
まあそんなことは置いといて。
俺の魔力操作を見ていた師匠はというと、
口を大きく開けていた、顎が外れるレベルで。
「あ、アル、そんだけ魔力操作できるんだったらもう魔法を教えても良さそうだな」
それに俺は目をキラキラと輝かせ師匠の目の前まで行って答える。
「ほ、本当に!?本当に魔法を教えて下さるんですか?!?」
「ち、近いんだよ、ああそれだけの魔力操作技術があれば『魔力暴走』の危険性はないに等しいだろうな」
「では教えて下さい!師匠!」
「おう!弟子の期待に応えるのも師匠の務め!やってやろうじゃないか!」
そうして師匠は張り切っていた。
やっぱりチョロいね。
そんなことを思われているのは露ほども知らない師匠はニコニコしながら教えてくれた。
「魔法には攻撃魔法、防御魔法、付与魔法、精霊魔法などがある。今日は手始めに攻撃魔法を撃ってもらう。火魔法の初級魔法、『火球』を今から撃つから見といてくれ。」
そうして師匠は手を前に構えて呟く。
『火球』
すると直径30センチ程の火の球が宙を舞い、一直線に飛んでいき、やがて魔法障壁に当たり霧散した。
うおおおっ!!!これが魔法!待ちに待った魔法じゃないか!見てるままじゃだめだ。
「し、師匠!今のが魔法ですか?凄いですね!」
「まあな!こんなのできて当たり前なんだよ」
「わかりました、僕もやってみても良いですか?」
「ああ、やってみろ」
そうして師匠と同じく手を前に出して呟く。
『火球』
すると直径10センチ程の火の球が一直線に飛んでいき、魔力障壁に当たり霧散した。
ん?師匠の時よりも小さい。なんでだろ?
「今、俺のよりちっこいな?って思ったか?最初はそれでもできてる方だぞ。むしろ出来過ぎだ。俺が最初魔法使ったときはもっと小さかったぞ。流石俺の弟子!見所があるな!」
「なるほど、鍛錬次第で師匠に追いつける可能性があるということですね?」
「そうだな、誰にだって可能性はある。お前はまだ5歳だ。十分追い越せる時間がある。まあ、俺も追い越されないようにこれからも鍛錬を積んでいくつもりだ」
そのあと昼食の時間までひたすら魔法を撃ち続けた。
魔法を撃っている時、師匠に言われた。
「お前、魔力の量すごいな、さっき見たが底なし沼みたいだそ。こんなに魔力量があるなんてお前はすごいな」
「まあ、師匠の弟子だから当然です!」
「はははっ、そーだな!」
危うくチート能力がバレかけるところだった。これからは『隠蔽』を常時発動しておこう。
そうして昼食を食べた後、また魔法を撃ち続けた。
____________________
これからも頑張って!
と思ってる方は是非レビューよろしくお願いします!
作品をエタらせたくないので!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます